ヒリラ→オルロ (Bolivia)

また未舗装。

昨夜きれいに洗車したのがまた汚れてしまうが、塩まみれを思えば砂まみれぐらいなら許せてしまう。

車はほとんど通らない。
路面の質はかなり悪くて進まないが、静かでいい。

一方で、イヌが凶暴化した。
飼い主が制止して大事には至らないが、初動のスピードが今までの国よりアグレッシブで、あっという間に間近まで迫ってくる。
でも熱しやすく冷めやすいのか、僕が敵でないと悟るとすぐ大人しくなってクンクン言いながら去って行く。

夕方になると、またあちこちで雨雲が。
今日の目的地である街も覆われている。

ボリビアで初めての、シングルルーム。

ベッドは2つも3つもいらないし、狭くてもいいし、テレビもいらない。
そしてウユニのホステル以外では初めての、Wi-Fi。
過不足なし、要望通りの部屋。
70ボリビアーノ(1317円)。

宿に着いたとたん、激しい雨が降り出した。
鏡張りは見れないのに雨は降る、って旅するタイミングとしては最悪なのでは?

小さな街でも、レストランの1軒ぐらいはあってほしい。
が、街を彷徨ってもない。
あったとしても閉まってる。
ボリビアもシエスタ文化だったっけ?
少なくとも僕のお腹が空く時間には開いていない。
もちろんスーパーなんてものはなく、小さな売店のみ。

道端でアンズジュース売ってた。

3ボリビアーノ(56円)。

肉屋を発見、リャマ肉が売られていたので買ってみた。

500g、14ボリビアーノ(263円)。

脂身あるじゃん。
臭味があり、コリコリした食感。
これはけっこう僕好み。
ウユニのレストランで食べたリャマ肉と全然違う、部位の違いか。

舗装路、標高3700mの地平線。

交通量少なし。

ボリビアに入ってから、こんな好条件で平穏に走れた日があっただろうか。

見事なクレーター。

2006~7年に中南米を旅した時は、どこの国もゴミだらけ、川や湖はドブみたいなのばかりだった。
ずいぶんと改善されたものだ。



夕方、またしても暗雲。
どうも、この辺の雨雲は山上停滞タイプばかりだ。
そして今日の目的地である街も丘の上にあり、暗雲に包まれている。

どうしてわざわざこんな丘の上に街をつくった?
街に着いたとたん、すさまじい砂嵐。

全然平穏な一日じゃなくなった。
売店のおばちゃんがとっさに僕を店の中に入れてくれた。
丘のふもとの方は穏やかっぽいのに、なんでこんなところに住んでるんだこの人たちは?

嵐がおさまると、路上でリャマ肉を揚げていた。

10ボリビアーノ(188円)。

食べてる時にまた砂嵐が来たらどうしよう。

事前のリサーチから不安だったのだが、この街にはまともな宿がなさそう。
未発展の国ではよくあることなのだが、確実に宿が存在する場合は人に聞くと明確に教えてくれるのだが、存在しない場合は適当に指をさして「あそこ」と言われる。
言われた場所に言ってみると、「いやウチ宿じゃないけど」と言われる。
「じゃあ宿はどこ?」と聞くとまた適当に指をさして「あそこ」、てな具合にたらい回しにされる。
ないならないと言えばいいのに、どうしてウソをつくのでしょうね?

この街には、存在理由がてんで不明だが観光案内所のようなものがある。
まず最初にそこで聞いて、そこのオヤジが適当に指をさして「あそこ」とウソをついたことから始まり、たらい回しにされてぐるっと一周し、またここに戻ってきてしまった。
こんな砂嵐の街でテント泊はしたくなかったので、そのオヤジにしぶとく食らいついてなんとかさせた。
それから紆余曲折あり、ここで正確に説明できないほど本当にワケのわからないいきさつがあって、結局なんとか宿に泊まることができた。

今回の旅ではぶっちぎりで壊滅的な宿。

部屋は2階、途中の階段や廊下でうっかり足を踏み外したら惨事必至。

25ボリビアーノ(470円)。

トイレは流れず、外にある水道でバケツに水を汲んで自分で流す。
もちろんシャワーなんてものはなく、外の水道で身体を洗った。
今晩はもう、寝れりゃ何でもいいや。
深夜、隣の部屋に赤ちゃんを連れた家族が来た。
こんなところに泊まる客いるんだな。

路肩舗装路。

引き続き標高3700mで軽快に飛ばす。
アルゼンチンよりボリビアの方が道路がまともで物価が高い、なんて言っても信じてもらえなそうだな。

114km走行し、また小さな街で1泊。

大きく立派な宿あり。
「安い、Wi-Fiあり」というレビューを見てここに決めたのだが、いざチェックインすると、Wi-Fiはないと言う。
これほどWi-Fiの普及が遅れている国は、今まで旅した国だとトルクメニスタンやキューバなどの異端国家、あとは西アフリカ諸国ぐらいか。

部屋は3ベッド、テレビあり。
いやもう本当に、こういうのはいらないんだよな。
不便で貧しい国ほど、外っ面だけ立派にして割増料金をとられるが、必要なサービスが提供できていない。

ボリビアの僻地から中心地へと向かっている。
交通量が劇的に増え、街が点在するようになった。
静かなサイクリングの時間は終わってしまった。



Oruro, Bolivia

13098km (Total 149792km)



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