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プーノ (Peru)

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標高3830m、プーノ。 街並みは明らかにボリビアと異なる。 トゥクトゥク。 おお、自転車タクシーも健在だ。 やはり渋滞はある。 クラクションはボリビアに比べたらだいぶマシ。 ペルーも、カード払いはあまり普及してないようだ。 なんにしても現金が必要ということで銀行に行くと、長蛇の列。 幸い、この人たちは窓口に並んでいるようで、ATMは短い列で割と早く使えた。 翌日。 街が騒がしいと思ったら、例のデモ。 アルゼンチンでも日常的によくやってた。 楽隊とともに行進、平和的。 中央広場に集結。 デモなのか、祭りなのか。 南米全域でこの泡スプレーが流行ってるのか。 ワールドカップの時はもちろんだが、特になんでもない時でもスプレーをかけ合って喜んでる人たち。 僕もやられた。 というか僕が一番の標的にされた感。 外国人は目立つ。 かれらの目的は何か? 初期の報道では、拘束されたカスティージョ前大統領の支持者たちが暴れているというような記述だったが、どうもそうとは思えない。 自動的に就任した現大統領に対して選挙をおこなうよう要求しているという話も聞いたが、それもしっくりこない。 平生から満足に暮らせていない人々、大きな政変が起きるとこうやってたまった不満をぶちまけずにいられない、今回のみならず慢性的に南米が抱えている病のように思える。 七色のモザイク状の旗は、ウィファラというアイマラ族のシンボル。 たのしそう。 プーノにはいくつものビューポイントがある。 街とチチカカ湖を一望。 チチカカ湖は、インカ発祥の地と言われている。 インカの都はクスコだが、初代の統治者がチチカカ湖から出現したという伝承がある。 紀元前よりチチカカ湖沿岸に居住していたのがアイマラ族。 12世紀頃にインカ文明を興したのがケチュア族。 インカは古代文明ではない。 むしろ紀元前より中南米で勃興してきた数々の文明の最後にあたる。 13世紀に国家として成立し、北はコロンビアから南はチリにいたる大帝国を築き上げたが、16世紀に襲来したスペイン人によって秒殺、あっけなく滅んだ。 インカは滅んだが、現在もアンデスの代表的な先住民であるアイマラ族とケチュア族はその末裔として生きている。 ペルーではスペイン語の他、ケチュア語とアイマラ語も公用語とされている。 プーノの街はスペイン征服後に建設されたもの。 デモの皆さん、店を閉めて

ボリビア(Khasani)→ペルー(Puno) 国境越え

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コパカバーナの南9kmほどにカサニという国境がある。 通常であればそこからペルーに入国して陸路でプーノ方面へ行けるのだが、例の暴動によってペルー側のイミグレーションが機能していない。 ペルーに行くには、コパカバーナから船でプーノへ行き、プーノの港にあるイミグレーションで入国手続きができる。 以上が、事前に得た情報。 しかしいざ、コパカバーナの街でプーノ行きの船を探しても、ない。 こういう時のボリビア人は、また実に不親切でウソつき。 「プーノ行きのチケットはどこで買えるの?」と聞くと、 「あっち」と指をさす。 「あっちってどこよ?」と聞くと、 「あっちだよ、あっち」と適当に指をさすだけで、埒があかない。 冷たくあしらわれながらも人に聞きまくった結果、プーノ行きの船というのは存在せず、カサニの国境はもう開いてるから陸路でプーノに行ける、という。 複数の人々が皆同じことを言うので、これは信頼できるか。 やはり情勢は変わっているのか。 翌朝。 現地で収集した情報を信じて、船は使わず陸路でペルーに入国すべく、カサニへ。 ボリビア側 イミグレーションへ行くと、 「ペルー側が閉まってるから陸路では行けないよ」 と、あっさり現地情報が覆された。 やっぱりあいつら、口からでまかせ言ってやがったのか。 「プーノに行くなら船に乗るしかないよ」 「でも船はないって言われたよ」 「あるよ、すぐそこでチケット売ってるから、チケットを買ったらもう一度来い」 ・・・そういうことか 。 プーノ行きの船はコパカバーナからではなく、カサニから出港しているのか。 たしかに、イミグレーションのすぐそばでセニョーラたちがプーノ行きの船のチケットを売っている。 80ソル(2800円 ) 、または160ボリビ アーノ(3117円)。 カード払いは不可、現金のみ。 もうボリビアーノはほとんど使い切ってしまっていた。 カサニにはATMはなく、あるのは両替屋だけ。 ドルなら持っているので、10ドル紙幣と5ドル紙幣を合わせて両替しようとしたら、小額紙幣は受け付けない、という。 ふざけんなよ、小額紙幣だっていいじゃねえかよ。 いろいろ交渉してみたが、結局ダメ。 残された手段は、コパカバーナに戻ってATMで現金を下ろして、またここに戻ってくるしかない。 あ~、めんどくせえなー。 片道9km、標高3900mでまあまあアップダウ

ラパス→コパカバーナ (Bolivia)

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蟻地獄を這い上がる。 来た時とは違うルートで。 距離は短いが急傾斜。 どんなに高度順化しても、この標高で急坂を登るのは息が切れる。 たっぷり息を吸う、すると排気ガスもたっぷり吸ってしまう。 なるべく朝早い時間に出たのだが、すでに渋滞。 ずっと雲で隠れていたイリマニ山(6439m)がようやく姿を現してくれたが、あいにく午前中は逆光。 イリマニ山はこの地の人々にとって象徴的な山岳信仰。 やっぱり壮観、すごい眺めだ。 こんな眺めは他にない。 せっかく天気もいいことだし、しばし佇む。 ワイナポトシ山(6088m)。 おとぎの国のラパス。 なんだか現実味が失われ、つくりもののおもちゃの中にいるかのよう。 まさに空中都市。 標高4100mまで登り切るとフラットに。 距離はわずかだが2時間以上かかったかな。 何もかもがウソみたい。 標高4100mで当たり前のように都市生活を送る人々、そして大渋滞。 こんな空気の薄いところだとガソリンの燃焼率も悪いだろうに。 真っ先にEV化すべき場所なのだろうけど、もちろんそんな兆しは微塵もない。 いいかげんハイエースを乗合バスにして移動するのをやめて、体力のある世代は自転車で移動するとか、電動バイクを普及させるとかすればいいのに、渋滞を解消しようとする試みも微塵も感じられない。 ラパス中心地から25km以上進んで、ようやく密集地を抜けた。 蟻地獄を脱出したら、その後はフラットで快適。 大きな街はないが宿はある。 翌日は雨、連泊。 周囲に店も何もないところだったが、別料金で三食出してくれた。 チチカカ湖。 ボリビアとペルーの国境をまたぐ古代湖。 湖面標高3812m。 面積は琵琶湖の12倍。 チチカカと発音するのはおそらく日本人だけで、正しい発音はティティカカ。 ラパスなんかよりこの湖畔に首都を置いた方が環境も便宜もいいのではないかと思ったが、ダメだ、チチカカ湖が汚染される。 ゴミ捨て禁止、罰金500ボリビアーノ(9783円)。 ここでいったん陸地が途切れる。 渡し舟で対岸へ。 車は長蛇の列だったが、自転車は待たずにそのまま乗せてくれた。 5ボリビアーノ(97円)。 2007年に見たチチカカ湖もゴミだらけだったが、だいぶきれいになった。 湖畔の街へ向かっているだけなのに、ずいぶん険しいところに道をつくったな。 標高4300m。 他国で標高4300mっ