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リオデジャネイロ 2 (Brazil)

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異常な犯罪件数とは裏腹に、街を歩いていても危険は感じない。 人口600万人のリオデジャネイロで1年間に発生する殺人事件や強盗事件は、人口1億2千万人の日本での件数よりはるかに多い。 外国人観光客、それもアジア人は僕以外にまったく見かけない。 ただでさえ目立ちそうだが、視線を感じない。 変にからんでくる輩もいない。 平穏。 道端のあちこちで、ホームレスが当たり前のように寝ている。 アンモニア臭が鼻をつく。 商店街の店の前で、両腕に包帯を巻いた若者が倒れ込み、彼も漏らしているのか、悪臭が鼻をつく。 こんな光景に何も感じない人間はいないだろうが、皆何もせずに通りすぎるしかない。 僕も何もできない。 ホームレスはたくさんいるが、不思議と物乞いは少ない。 貧困国では、街を歩いているだけで物乞いにつきまとわれるものだが。 なにかと話題に上がるボルソナロ大統領。 殺人事件の8割で銃が使用されることから、2021年に銃の規制を緩和し、市民の武装を提唱している。 日曜市。 ハンバーガーダブル、14レアル(375円)。 ブラジル料理といえば、シュラスコ。 料理といっても、どこの国にでもあるシンプルな串焼き。 なんとこれだけで、コーラ込みで36レアル(965円)。 メニューに書かれている通りだったので、ぼったくられたわけではない。 しかも半分以上が骨で、実際食べられたのはわずかだった。 もうブラジルでは外食はせん。 聞いた話によると、たとえばホステルの従業員の月収は2万円ほど、そこそこちゃんとしたレストランの従業員は月収4万円ほどだという。 その収入でこの物価高、いったいどうやって生きていけるのかさっぱりわからん。 Rio de Janeiro, Brazil

リオデジャネイロ 1 (Brazil)

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リオデジャネイロのシンボル、コルコバードの丘へ。 登山電車に乗って行く。 宿から登山電車の駅まで6kmほどを徒歩で。 運悪く週末に到着したため、運賃は平日より高くつく。 ハイシーズン(土日祝)  109.50レアル(2940円)。 ローシーズン(平日) 87.50レアル(2349円)。 料金は往復。 往復40分ほどにしてはでかい出費。 過去の記事を見てみると、だいぶ値上がりしたようだ。 混雑が予想されるならオンラインでチケット予約した方がいいが、予約せずに行った。 人は多かったが、やはりまだコロナの影響があってか、土曜日だったためか、そこまで混雑せずそれほど待つこともなく乗れた。 標高710m。 コルコバードの丘のキリスト像。 ブラジルがポルトガルから独立したのは1822年。 このキリスト像は独立100周年を記念して1931年に建造された。 今年は独立して200年になる。 アメリカの自由の女神像と同じく、フランス人の彫刻家によってつくられ、ここまで運ばれた。 高さ30m。 この人だかり。 香港の夜景 を思い出す。 この手の一大観光地では、いつもならアジアの言語があちこちから聞こえてくるものだが、今はまったく。 ほとんどがブラジル人、あとは他のラテンアメリカ人、一部で英語も聞こえてきた。 ほぼ100%の人が2人以上のグループで来ていて、単独客は僕だけ。 リオデジャネイロの街を一望。 大航海時代に先陣を切って海へ進出したポルトガル。 ヴァスコ・ダ・ガマによるインド航路発見、マゼランによる世界一周。 1492年コロンブス(イタリア人だがスペイン王室に仕えた)がアメリカ大陸に到達すると、スペインとポルトガルによって広大な新大陸はあっけなく占領された。 16世紀始めにポルトガルがブラジルに到達。 ポルトガル人はこの入り組んだ湾を河口だと勘違いし、発見したのが1月だったため、「1月の川」という意味で「Rio de Janeiro」と名付けた。 英語でいうとrioはriver、JaneiroはJanuary。 長きにわたってブラジルの首都であったが、経済の中心は次第にサンパウロに移り、1960年に首都はブラジリアに遷都された。 現在人口674万人。 経済の中心がサンパウロ、行政の中心がブラジリア。 リオデジャネイロは観光の中心、この眺めが肝。 戦後の20世紀後半は重債務やハイパー

コスタヴェルデ 1 (Brazil)

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サントスから東、ちょっとした河口をフェリーで渡る。 自転車は無料。 朝の通勤時間帯。 対岸に渡ってからも、多くの自転車やバイクが行き交う。 ブラジルに着いてからずっと感じていたことだが、とても秩序が保たれている。 歩行者自転車が優先されて譲り合い、クラクションも鳴らない。 先進国とか後進国とかいうのも死語になりつつあるが、僕が今まで見てきた国々の特徴で言えば、ブラジルは先進国の特徴がそろっている。 そういえば、一昔前にBRICS(Brazil, Russia, India, China, SouthAfrica)なんていうワードが流行ったことがあった。 もともと投資家向けに注目度の高い国ということで、今はまた勢力図も変わってきているだろうが、たしかにこれらの国々が先進国と後進国の区別を崩してきた。 広大な領土と豊富な資源、S国以外は億超えの人口、誰が見てもポテンシャルはでかい(メキシコがこれに入ってないのが不思議)。 R国はこの先どうなるのかわからなくなってしまったが。 最初はリオデジャネイロから出発して西進する予定だったが、フライトの都合でサンパウロ発になってしまった。 とりあえずリオデジャネイロに向かって東進する。 ここは南半球。 太陽は東から北に昇って西に沈む。 北半球でつくられたアナログコンパスは、針の重さの関係で南半球では正常に作動しない。 ブラジルの国土は日本の22.5倍。 オーストラリアよりも大きく、ヨーロッパ全土よりも大きい。 リオデジャネイロやサンパウロは赤道から遠く離れた南端に位置しており、すごしやすい気候。 ブラジル人たちはもう寒がっていて、ほとんどの人が上着を着てる。 完璧な条件で心地良くこいでいた時。 プシューっと派手な音。 こんなイカツイのがブッ刺さるとは。 僕のパンク歴の中でもこれは最大級。 新品のシュワルベのタイヤに、よくもやってくれたな。 新品のシュワルベのチューブには、接地側からスポーク穴側に貫通して穴が開いていた。 大パッチを4枚も貼り付けて修復を試みたが、ダメだった。 これぐらいハデなパンクになると、パッチでふさいでも空気を入れると穴が広がってしまって、太刀打ちできない。 タイヤは大丈夫、リムも無傷だが、チューブは走行開始わずかでお陀仏。 問題は、予備チューブがない! まさかこんな出だしでチューブ交換することなどないだろうと、