マナグア→グアサウレ (Nicaragua)

マナグア中心地に、ベネズエラを崩壊に導いたウゴ・チャベス元大統領が。

富を搾取して格差を生み出すアメリカを敵視し、貧困層を救済する社会主義路線をとったチャベスの思想は他国にも波及し、反米を標榜する米州ボリバル同盟(ALBA)が結成された。

長年アメリカの圧政と干渉を受けたニカラグアも、反米国家。
ベネズエラ、エクアドル、ボリビア、キューバとともにALBAに加盟している。

中立を掲げながらもアメリカンカラーに染まったコスタリカとは水と油。
実際両国は長年にわたって国境をめぐって紛争中であり、コスタリカが永世中立国として承認されないのもこれが要因か。

理想を掲げて民衆の支持を得たカリスマ指導者が独裁化し、経済失策と政治腐敗であえなく崩壊。
歴史上とてもよく見おぼえのあるシナリオだ。
ALBAの加盟国のいずれも、今後の雲行きが芳しくない国ばかりだ。

ODAによって日本とは友好関係にあるようだが、ニカラグアの交友路線は日本とは真逆。
ニカラグアは、
・パレスチナを承認している(現在138ヶ国が承認、日本は未承認)。
・アブハジア共和国と南オセチア共和国を承認している(承認しているのはロシア、ベネズエラ、ニカラグア、シリア、ナウルのわずか5ヶ国)。
・1990~2021年、中華人民共和国と断交して中華民国(現在14ヶ国が承認)を承認していたが、その後くつがえして現在は逆。

マナグアのホステルのスタッフと話をしていたら、彼は台湾を旅したことがあると言っていた。
そうそう海外旅行などしなさそうなニカラグア人がなぜ台湾?と思ったが、ニカラグアが中華民国と国交を結んでいた時期だったのだろう。

マナグア湖。

琵琶湖の1.5倍。

モモトンボ山(1297m)。

最近だと2015年に噴火している。


路面は良好、概ねフラット。

やはりニカラグアは風が吹く。
猛暑には変わりないけど。




雨季だが、日中降ることはほとんどない。
夕方から夜にかけて、短いスコールが降るパターン。
暑いので走行中に降ってくれてもいいのだが、でもまあ雨天走行はやはり良くないし、走行は前倒しにして早めに切り上げる。

レオン。





Hostal Fachente。
ドミトリー302コルドバ(1168円)。
マナグアは安宿がなかったので連泊せず、ここで2泊。

エアコンはあるが、つけてくれない。
扇風機。

一年中猛暑の中米、どういうわけか風通しの悪い構造の建物ばかりで、ここも窓なし。
夜、女性客が寝姿を見られたくないのか知らないが、唯一外界とつながるドアを閉めていまい、密室となる。
至近距離で扇風機を一晩中最強のままにしておかないと、とても眠れやしない。

こんなガマン大会みたいなことして楽しいのかな。
これに耐え抜いたら何かもらえるわけでもない、何の見返りもない。
素直にエアコンつければいいのに、限界ギリギリで耐えようぜというこの鋼の意志は何だろう。
日本だったら熱中症対策がなってないと行政から指導を受けそうなレベル。

街を歩いていても、エアコンがついてる店はほぼなさそう。
ちょっとハイクラスなスーパーでエアコンがついていて、店内でゆっくり時間をかけて涼むのが、ひとときの安堵。
体温を下げてやらないと、休まらない。

朝食付きの宿なんて久しぶり。

でも朝食は7:30~。
出発日はもっと早く出たいので、朝食辞退。
6時ぐらいから朝食サービスをやってる日本のビジネスホテルはほんとえらい。

朝6時半で29.7℃。

しかも湿気ムシムシ。
こんな気候で夜エアコンなしで密室で寝るなんて変態プレーエリアから早く抜け出したい。


いい道だねー。

アップダウンも少ないし、交通量も多くない。
暑さだけが障害。
湖から遠ざかると風も吹いてくれず、木陰も少ない。

農村の子供たちが、「Adios!」、「Good By!」と声をかけてくる。
こういうのも久しぶり、いや今回の旅では初めてかな。

農村だが、イヌの襲撃はほぼない。


45.4℃。

物価が高かろうが、冷えたジュースとアイスが欲しい。
しかし経済的活気がないニカラグアでは店も少なく、補給ポイントがなかなか現れない。

アイスアイスアイス・・・
アイスを食わせてくれ~
と炎天下で朦朧としていた時、誰もいない路上で突如アイスを売る人が。

奇跡か。
小銭をあまり持ってなかったのだが、キリのいい額に負けてくれた。
このお兄さん、なんと英語を話せる。
しかも「アリガトウ」「サヨナラ」という日本語も知ってる。
アイスは封を開ける間にも溶け出し、二口三口で飲み込んだ。
死ぬほどの炎天下だが、せっかくなのでこのお兄さんとしばし立ち話をした。
自転車は少しでも風を受けるが、こんなところでよく歩けるな。


ホンジュラスとの国境6kmほど手前の街で1泊。
着いたとたんにスコール。

よほどふだんの行いが良いのか、宿に着いた直後スコールのパターンがすごく多い。
ところが、このタイミングで停電。
せっかくエアコン付きの宿にありつけたというのに。
外は大雨、中は停電、何もできない。
900コルドバ(3523円)も払ってこのザマ、お粗末。

めずらしく長い雨。
停電は2時間ほどで復旧。
せっかくエアコンがある時にかぎって、夜気温が落ちた。
まあそれでも16℃最強にして涼んだ。
体を冷やさないことには休まらない。


San Lorenzo, Honduras

18637km (Total 155331km)



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