アウストラル街道 6 コクラン→オイギンス (Chile)

毎日すばらしい好天気が続いている。

無風。
暑い。
パタゴニアのイメージからはかけ離れている。

道路状況はコロコロとよく変わる。
大きな石もなくフラットでスイスイ進めるエリアもあれば、ゴツゴツで険しいアップダウンもある。


アウストラル街道もいよいよ大詰め。
より希薄になり、道中で最後のキャンプ場と思われるキャンプ場へ。

どこの建物もベルというものがないので、まずは人の気配を探る。
家の中をのぞくと、5歳ぐらいの男の子がひとりで遊んでいる。
僕に気づくと、奥へ逃げていってしまった。
逃げないで~、と呼び寄せて「キャンプしたいんだけど、パパかママはいる?」と聞いたら、肩をすくめて「僕に言われても~」みたいなジェスチャーをしたのがとても可愛かった。
しばらくしてお母さんが出てきた、出てきてくれないと困るんだよね。

7000ペソ(1090円)。
電源なし、Wi-Fiなし。
メシ食って寝るだけだったら野宿でもいい、シャワーを浴びるために7000ペソ払ったようなものだった。

ほんとに毎日よく晴れてくれる。

ここでフェリー。

公的に運営されているフェリーで、無料。
シーズンによってタイムスケジュールが変わるのかわからないが、現在は12時と16時の2便。

港に小さなカフェあり。
多少のスナックとドリンク、取りぞろえは良くない。
小さな缶ジュースと、あとサンドウィッチをつくってもらって、7000ペソ(1090円)。
大サイズのコーラがあったらどんなに高かろうが買っていただろう。

事前情報で15時発と聞いており、途中道路にも15時発と解釈できる標識があったのだが、港に着いてから16時発と判明。
14時に到着、2時間待ち。

ちゃんとした待合所あり。

電波の類は一切なくネットはできないが、電源があるので充電はできる。

砂まみれになった自転車とバッグをきれいにする。
どうせまたすぐ砂まみれになるのはわかりきっているのだが、無類のきれい好きである僕は掃除せずにいられないのだ。
それから微妙な調整など、軽くメンテナンス。
あとはお湯を沸かしてコーヒーを飲んでたりしたら、2時間なんてけっこうあという間。

フェリーは30分にも満たないほどのショートトリップ。
2時間も待ってこんな短い航行だったら、ちょっとがんばって道路をつくってほしいものだ。

対岸に着き、砂埃を巻き上げる車とバイクを先に行かせて、ゆっくり出発。

この日のフェリーは終了したので、もう車が通ることはないはず。
それでも3~4台が通過して砂埃をくらったが、でもまあだいぶ静か。

20kmほど走ってストップしたいところ。
どうでもいい時にキャンプに適した場所をけっこう見かけるのだが、キャンプしたいタイミングに限っていい場所が現れない、というのは自転車乗りとしては超あるある。
もちろんあらかじめ地図を見て目星はつけているのだが、目星をつけていた河原に着くと、ガッチリフェンス。

河原なんて誰のものでもない、皆の場所として開放すべきなのに、どうして立入禁止にするかなあ。

やむをえず、進み続ける。
こういう時って、進んでも状況は良くならない。
険しい山に入って行き、テントを張れるようなスペースはより少なくなっていく。

幸い、川は豊富にある。
地図に描かれていない無数の沢が流れめぐっている。

適当にあきらめて、あまり条件は良くないが小川でやや強引にテントを張った。

日が長いというのも幸い。
21時ぐらいまでは十分活動可能なほど明るく、あせらずにすむ。

フェリーの待ち時間にサンドウィッチを食べたのもでかかった(日本でイメージされるサンドウィッチよりだいぶボリューム大だった)。
いつもだったら空腹に耐えられずもっと早々に切り上げていただろう。

道路から丸見えのキャンプ地となってしまったが、朝まで1台も通らなかった。


腹減るな~










道路は未舗装で電波もないのに、やたらと立派な避難小屋が現れるようになった。

この日のノルマは78km。
余裕じゃんと思われるかもしれないが、まあまあの悪路の上に美しい景色で写真を撮りまくっていると、自分でも驚くほど進みが悪い。
日はまだ高いが、ぼちぼち夕方。
このまま走り続けてもバテるだけなので、ここで長めに休む。

水ばっかり飲んでるとパワーが出ないので、シュガーマシマシのコーヒーでチャージ。






Gobernador Gregores, Argentina

9770km (Total 146464km)



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