アンマン 3 (Jordan)
この地は、メソポタミアとエジプトという文明の発祥地にはさまれたド真ん中。
アッシリア、バビロニア、ペルシア、ギリシャ、ローマ、イスラム、と名だたる巨大国家によってめくるめく支配権が争われ、錯綜した歴史を歩んできた。
起伏に富んだこの丘陵地帯に、今も歴史の痕跡がある。
2世紀に建設されたローマ劇場。
完成度高く、保存状態も良好。
聖書にも登場する古代人、アモン人がアンマンの語源となっている。
アモン人は、古代イスラエル王国を築いたヘブライ人と敵対していたが後に吸収された。
今も昔も変わらぬ土地争いの宿命を感じさせる。
アンマンの街を一望する丘の上にある城塞。
入場料3ディナール(634円)。
ローマ劇場と同時期に建設された神殿。
建築様式はギリシャ。
8世紀ウマイヤ朝の神殿。
三宗教の聖地エルサレムはここから100kmほど。
エルサレムに行かずとも、中東が文明の交錯地であることがよくわかる。
新市街へ。
コプト教会とモスクが隣接。
ヨルダンでもテスラ。
ショッピングモールへ。
窓拭き屋さんもちゃんとヒゲ生やしてる。
ショッピングモールに入る際は、探知機のゲートを通過し、バッグを軽く調べられる。
サイクリングもアウトドアも根付かないアラブ圏。
モール内は、服の店とか、僕には無関係な店ばかりで面白味はない。
フードコートもインターナショナルではなく、ありきたりなファーストフードが数店。
ビッグテイスティのセット、5.60ディナール(1184円)。
ビッグテイスティって日本のマックにもあるのかな、これが出てから僕はバーガーキングにはほとんど行かなくなった。
ヨルダンのマクドナルドはとてもハイクオリティ。
ほとんどの国ではポテトがシナシナで冷めきっているのがふつうだが、これは揚げたてサクサク、ハンバーガーよりも先にポテトを食べきってしまうぐらいうまい。
本来ポテトってこういうものなんだな。
ハンバーガーも、他国では雑な包み方で取り出すとすぐ崩壊するけど、ここはきれいに包まれている。
ただ、ドリンクはシェイクのチョコを注文したんだけど、これは詐欺でしょ。
ちなみにビッグマックのセットは3.60ディナール(761円)。
モール内の大型スーパー。
コーラ2L、0.79ディナール(167円)。
旧市街の売店だと1Lの炭酸が1ディナール(211円)もする。
これはめずらしい、アイスコーヒーが人気なのか。
1本買ってみたけど、まずかった。
アジアンフードはあまりないが、なんとここでもゴールデンカレーを発見。
ゴールデンカレーの海外進出ぶりはすごいな。
ちゃんと甘口があるのが実にありがたい。
4.55ディナール(962円)。
ドミトリー1泊分に迫る価格だが、僕はこれをガマンできない、買っちまった。
米はやはりロンググレインが主流だが、旧市街のスークでミディアムグレインの量り売りを発見。
新市街でも旧市街でも、買い物すればどこでもレジ袋を無料でもらえる。
やっぱレジ袋ってふつうに必要だよね。
再び旧市街へ。
とんでもなくスティープ。
中心地からはずれて住宅街に入り込むと、子供たちがからんでくる。
異様なデザインのモスク。
からんでくるね~。
お行儀の悪い子がいますね。
かれらはアラビア語しか話せないのでよくわからないが、金をせびるジェスチャーをしてきた。
都市部でこの感じだと、地方の村に行ったらまた石投げられそうだな。
旧市街中心へ戻ると、日本語で話しかけてくるヨルダン人が。
埼玉県朝霞市に住んでいたそうだ。
またまた、僕の実家の近所。
ローカルな話題で盛り上がった。
彼はガイドツアーの仕事をしているが、せっかく日本語を話せても、残念ながら日本人旅行者はほぼ消滅してしまった。
彼はまた、「ヨルダン人はほとんどパレスチナ人、自分もパレスチナ出身だ」と主張してきた。
ふだんの会話だったらこういう流れにはならないだろうが、今は特に民族意識の結束が高まっている。
ちなみに彼は短パンだった。
短パンのヨルダン人に出会うのは初めてかもしれない。
Amman, Jordan