サンイグナシオ→サンタエレナ (Belize)

ベリーズ入国。

ベリーズは、中米で唯一の非ラテンアメリカ国家。
ほぼ全域がラテン系ヨーロッパ人によって支配された中南米だが、中米ではベリーズ、南米ではガイアナ、の2ヶ国が小国ながらも旧イギリス植民地となっている。
さすがは大英帝国、抜け目がない。

イギリス連邦のひとつであり、イギリス国王を元首とする立憲君主制国家。

公用語は英語。

看板も標識も、すべてが英語。
ずっとスペイン語が当たり前だったので、唐突なこの英語化はあまりに奇妙。

サンイグナシオという街。

Bella's Backpackers Cayo。
ドミトリーB$24(1660円)。

ああ、なんとエアコン!!!
安宿、ホステルでは扇風機のみが常識となっていた中米。
入室するや冷気が舞い込んできて、感動で震えた。

他の客とは間隔を開けて振り分けられているので、他の客の存在をあまり感じず、個室感。
幸い、電話病もおらず、スマホを鳴らすアホもおらず、静か。

天国。
3泊してしまった。
外出はスーパーへの買い出しのみで、あとはひたすら休養。

宿のスタッフは全員黒人。
街を歩いていても、黒人ばかり。

スーパーは、パナマと同じくほぼすべて中国人経営。
サンイグナシオはそこそこの街だが、今までの国にあったチェーンのスーパーがまったくなく、中国人の個人経営のスーパーが独占している。

ベリーズの民族構成は、メスティソ48%、アフリカ系25%、マヤ人10%。
統計と実感にズレがあるというのはよくあること。

黒人はカリブ海からやって来た人たち。
今までの中南米諸国とはまったく異質。
印象としては、ベリーズは「中米のアフリカ」。

ほとんどの人が、英語とスペイン語のバイリンガル。
英語はかなり独特のアクセントで聞き取りづらいが、それでもスペイン語より英語の方が圧倒的にやりとりしやすい。

国土は、アメリカ大陸最小のエルサルバドルと僅差。
人口はわずか40万人で、エルサルバドルの648万人とは桁違い。
主産業は農業。

1981年に独立したばかりの新しい国。
イギリス領時代からグアテマラと領土をめぐって対立し、独立後の現在も係争中。

グアテマラと同じく、ベリーズも中華民国を承認している。

ベリーズのスーパーは中国人の独占事業。
中華人民共和国とは国交がないだけで、民間ビジネスをやる分には問題ないのか。

走行中。
「パンッ!!!」
と大きな破裂音。
チューブが破裂した。

ここんところ、後輪が毎日のようにパンクしていた。
タイヤのビードがボロボロでワイヤーが露出、この隙間にチューブが入り込んでしまったのだと思われる。

ガムテープで養生。

新品のチューブに交換。
走行再開して1分後。
「パンッ!!!」
とまた同じ破裂音。

新品のチューブが1分で死んでしまった。
もう予備チューブはないし、あったとしても同じことの繰り返しだろう。
タイヤを交換する以外に解決策はない。

ベリーズシティまで30km以上。
40℃の炎天下を歩くしかないのか。
まあ今日中にたどり着くのは不可能。
人口が少ないので宿も少なく、どうなることかわからんがとりあえず歩くしかない。

数km歩いたところで現れたスーパー。

なんと、タイヤ売ってる。

ちゃんとした自転車屋でもどうせシュワルベは売ってないのだから、安物でもサイズが合えば何でもいい。

CST 26×2.135。
B$20(1392円)。

ボゴタで買ったCSTも、同じようなランクだった。
アタリかどうかは走ってみないことにはわからないが、この安さである程度走れるのならコスパ良いと言っていい。

チューブも売ってた。
いや~、助かった。
こんなラッキーなことあるんだな。
中華スーパー、グッジョブ!

ベリーズはメートル法ではなく、マイル、ヤード、フィート、インチ。
言葉が英語なのはいいけど、こういう非合理的なのは継承しなくていい。

カリブ海へ到達。


港にキャンプ場あり。
B$5(348円)。
やっす。

Wi-Fiあり。
キッチンなし。
客は僕ひとりだけ。

近くにまともな店がなく、食材がそろわなくてなんとも貧相なディナーとなった。
ドリンクも、今までの国では3Lのペットボトルが主流だったが、ベリーズは1.5Lが主流で、たまに2Lがある程度。
背に腹は代えられぬ、割高になるがGSで1.5Lのコーラを買いまくった。

ベリーズは風が吹くので、キャンプでも寝れるだろうと思っていた。
が、深夜になっても暑くて暑くて、テント内で寝るのは到底不可能。
ちょっと場所移動して、テントをグランドシート代わりにして、ゴロ寝。

風は吹いている。
しかしそれでも暑くて暑くて、眠れやしない。
ゴロ寝だと、蚊の猛襲を食らうことにもなる。
もちろん虫除けスプレーをくまなくやっているが、それでも耳元にブンブン来る。

結局、一睡もできぬまま朝を迎えた。
暑すぎるよ~。

ようやくアップダウンが終わり、フラット。
ユカタン半島は、ほぼ全域がフラット。
登りがないのでスイスイ進めるが、容赦ない暑さに体力を奪われる。

ここでいきなり未舗装。
しかもドロドロ。

最悪。


中華民国でも中華人民共和国でもどっちでもいいから、まともな道路つくってもらいなよ。


Bacalar, Mexico

20319km (Total 157013km)



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