ウシュアイア (Argentina)
パタゴニア走行の終着地、ウシュアイアに到着。
なんだかんだ言ってパタゴニアは大好きなので、これで終わりなのかと思うとさびしい。
ウシュアイアはアルゼンチンらしからず物価が高いというのは認識していたが、想像以上。
市街中心部ではホステルでも2500円以上が相場。
少し安いところもあるが、キッチンなしだったり、レビューを見てもこき下ろされてたりして、欠陥ありのようだ。
ある程度まともで安いところは、予約しておかないとすぐ埋まる感じ。
予約も現地で現金払いならいいが、予約サイト上で支払いの場合は公定レートで引き落とされるので、ヘタに予約もできない。
キャンプ場は街の中心から5~6kmも離れた未舗装地帯にあり、しかも標高100m以上登らなければならない。
こんな交通量が多いのに舗装しないのはなぜ?
観光で潤って物価も高いのに。
こんな埃っぽいところでよくやっていけるな。
最果ての街に着いて晴れやかに記念撮影、そして市街中心の安宿でゆったり休む、なんてイメージとは程遠く、埃まみれになりながら地味に山を登る。
めざしていたキャンプ場の1kmほど手前にホステルが現れたので、もうここでいいやと投宿。
一応ドミトリーだが貸し切りにしてくれて、1泊4000ペソ(2000円)。
連泊するには高いが、個室同然なのでリラックスできる。
宿の家族はいかにもラテン的な熱い人たちで、とてもよくしてくれる。
宿そのものには何の不満もないが、街の中心まで5kmもある。
周辺には店もないので、買い出しに行くにもどこへ行くにも自転車で、しかも毎度埃まみれになる。
他の宿泊客はどうしているのだろう、バスなんてなさそうだし。
ウシュアイア。
人口75000人。
19世紀にダーウィンが世界一周で通ったビーグル水道に面する港湾都市。
長らく「世界最南端の街」として親しまれてきたが、ビーグル水道の対岸にある島のプエルトウイリアムス(チリ領)が2019年に街に昇格したため、現在その称号は失われている。
世界最南端にこだわる人が多いのか、プエルトウイリアムス行きのフェリーがたくさん出ているようだ。
こだわるとキリがないので僕は気にしないが、最南端にこだわるならホーン岬のある島(チリ領)まで行かねばならない。
「fin del mundo」=「世界の果て」
2006年もここにいた。
山があるので風はだいぶ弱まるが、天候は不安定で頻繁に雨がぱらつく。
外国人だらけの観光都市にもかかわらず、調べたことろ両替屋は1軒しかない。
しかも全然混んでおらず、US$1=300ペソで両替できた。
「闇両替」という言葉はやはり良からぬイメージがつきまとう。
「実勢レート」とか「非公式レート」と言えば差し障りないかな、アルゼンチンでの両替はこれが一般的となっている。
Western Unionは、やはり店舗ごとに地元民仕様と外国人仕様の区別があるようだ。
地元民が常時行列をつくっているような店舗では、ドル両替はやってくれない。
観光地なら外国人仕様の店舗がありそうだが、なぜかウシュアイアにはない。
約1週間滞在、最後の2泊は市街中心のホステルに移動。
しかしチェックインしようとしたところ、自転車を置くスペースがないと言われた。
スタッフが周辺のホステルに電話をかけて、空室があるか、自転車を置けるかを聞いてくれて、数軒断られたが無事見つかった。
Hostel Los Cormoranes。
今回の旅で、宿探しにこんな苦戦したのは初めて。
男女ミックスドミトリー4500ペソ(2055円)。
朝食付き。
市街地のホステルとしては格安。
ただし、予約サイトで予約すると公定レートで引き落とされるので注意。
今、公定レートを見てみたら、これまたさらに下落している。
現在の公定レートはUS$1=171ペソ、4500ペソだと3540円。
公定がもっと下落して闇と同一になってくれたらいろいろ手間が省けるのだけど。
やはりかなり混んでいる。
民度の低いイスラエル人の集団が騒いでうるさい。
多言語が飛び交っており、欧米人や韓国人もいるが、今回の旅でいまだ出会っていないのが日本人旅行者と中国人旅行者。
日本もゼロコロナやってるのかな。
室内ではWi-Fiがほぼ使い物にならず、各ベッドにコンセントがない(←いいかげんこういうのは時代の需要に対応してくれ)。
眺めは悪くない。
物価高いとはいえ、ここはアルゼンチン。
スーパーでいい肉見つけた。
568g、531ペソ(242円)。
円安なんぞ知らん。
どこへ行っても、宿にある皿が小さすぎておさまりきらない。
キッチンやドミトリーの室内でスマホを鳴らしたり大声で電話するアホがいるのはいつものことだが、わざわざスピーカーを持参してきて大音量で鳴らしたりする傍若無人っぷり。
ノイズがないと死んでしまう病なのかな。
居心地良くくつろげるところだったら、未練タラタラでいつまでも腰が重く居ついてしまったかもしれない。
これぐらいの不快度指数が、とっとと次へ行こうという気にさせてくれる。
明日、北へ飛ぶ。
Ushuaia, Argentina
11526km (148220km)