サルタ 2 (Argentina)
勝利の日から一夜明けると、街は何事もなかったかのように平常運転。
意外に切り替えちゃんとしてるのね。
それとも熱しやすく冷めやすい人たちなのかな。
標高1100m、サルタ。
名も知らぬ街だったが、思ってたより立派。
大都市ならではのやりづらさもなく、田舎ならではの不便さもなく、ちょうどいい。
日中33℃。
暑い。
ブエノスアイレスよりもだいぶ北にあり、ボリビアとチリが近い。
とっととアンデスの涼しい高地へ逃げたいところだ。
飲食店はあることはあるが、やはりまったくそそられない。
アジア系のレストランもあることはあるが、とても入る気になれない。
入る店といったらアイスクリーム屋さんぐらい。
マクドナルド等のファーストフード店は長蛇の列、スーパーのレジも長蛇の列、これもいつものこと。
サッカーの結果は、為替の変動には無関係のようだ。
闇も公定も、下落しっぱなしで大変なことになっている。
外国人にとっては大変けっこうなことだし、アルゼンチン人たちもたいして気にしてなさそうに見える。
Plaza Hostelに滞在。
ドミトリー1500ペソ(662円)。
宿としては、かなり欠陥が多い。
部屋にはコンセントがあるがWi-Fiが届かず、Wi-Fiが届く共用エリアにはコンセントがない。
時々トイレが流れない、時々ドアが壊れてトイレから出れない。
他にも不具合や不便が諸々。
でも宿の主人の人柄がとても良くて、なんだか許せてしまう。
主人はウルグアイ人、あとブラジル人の女性2人が長期滞在している。
ワールドカップ決勝の日、狂乱状態の街から宿に戻ってくると、この3人は特に盛り上がることもなく平然と宿にいた。
ウルグアイもブラジルもアルゼンチンの隣国、露骨に敵対はしてないと思うが、もしかしたらおもしろくない心境だったのかもしれない。
あと、これは宿のせいではないが、蚊がすごい。
虫除けなしではやっていけない。
さて、現在直面している問題。
ここサルタで、チェーンリング、チェーン、スプロケットを交換しなければならない。
旅に出てから1万1000km以上、まだ一度も交換しておらず、いいかげん限界に達している。
特にアウターのチェーンリングは目で見てわかるほど歯が削れて不ぞろいな状態になっており、現在アウターはほぼ使えない。
これから向かうボリビアやペルーでは自転車パーツのとりぞろえはあまり期待できないので、アンデス入りする前にアルゼンチンでなんとしても万全にしておきたい。
ところが、チェーンリングがない。
サルタはパーツがそろった店がたくさんあり、確実に入手できると思っていたのだが、どこへ行っても合うものがない。
ギア比とか細かいことは気にしないから、走れれば何でもいいよと思っても、互換性というのはそう簡単ではない。
なんならクランクセットごと交換でもいいのだが、それも合うものがない。
現在は2速が主流で、3速は入手困難だとか。
3×10のコンポーネントなんてそこらにある、まったくめずらしくないものだと思っていた。
もちろん過去に旅の途中でチェーンリングやクランクセットを交換したことはあるが、いずれも店ですんなり入手できた。
今回こんな苦戦に陥るとは、想定外。
時代の流れで生産中止してしまうとか、ほんとやめて。
一番親身に相談に乗ってくれた店が、「なんとかして取り寄せよう」と言ってくれて、現在連絡待ち。
待てば確実に入手できるのか、いつまで待てばいいのか、具体的なことはまったく不透明。
他の手段も調べてはいる。
日本やアメリカのAmazonで検索するとまったく同じクランクセットがすぐに出てくるのだが(在庫があるかどうかは要確認)、アルゼンチンまで配送となると費用も日数も恐ろしくかかる。
やはりコロナ&ウクライナ以前と比べると、海外配送はハードルが上がっている。
アルゼンチンで主流のオンラインショッピング「Mercado Libre」で検索してみると、合うものが出てこない。
八方塞がり。
ちなみに、世界最大のオンラインショップAmazonが倉庫を置いてサイト運営している国は、たった21ヶ国しかない。
日本では当たり前のように利用できているが、実は数少ない国のひとつ。
意外にも、中国にはあって韓国にはない。
アルゼンチンにもない。
利用不可能ではないが、国外からの発送となる。
南米では唯一ブラジルにあるが、ブラジルでは何をするにも納税番号CPFを入力しなければならないのがネックとなる。
最悪、コンポーネントを変更(3×9あるいは2×10?)というのも検討はしているが、この場合は何から何まで総取っ替えせねばならず、かなりの費用がかかる。
でも今後のことも考えると、最も主流なコンポーネントにしておいた方が安心だ。
現在そして今後、最も主流になるコンポーネントって何だろう?
できればタイヤも交換しておきたい。
一応店に頼んではみたが、シュワルベは確実に取り寄せとなり、これも具体的な見通しはない。
まだしばらくはもちそうに見えるが、限界に達してからでは遅い。
なんだか毎度ありますね、パーツの取り寄せで長期滞在。
いろいろ検索しまくったり、待ってる間にどこか行ってみるかとか、いろいろぐちゃぐちゃ考えてはいるが、「あと何日待てばいいのか?」がまったく見えてこない、このもどかしさもいつものこと。
とりあえず、「待ち」です。
コンポーネントに詳しい方、アイディアがあればご教授いただけると幸いです。
テントも、パタゴニアでぶっ壊れたのでここで新調。
ブラジルなんかでもそうだったが、釣具屋さんでテントやガス等が売られており、いわゆるアウトドアショップは少ない。
23000ペソ(10164円)。
床面積210×210cm。
かなりデカめ。
名前がLEXUSってなってるけど、大丈夫なのかね。
ガスも難なく入手。
今日は、宿のWi-Fiが機器の異常でまったくつながらず。
SIMのテザリングでブログ更新。
日々ステーキ焼きながら、気長に待ちます。
Salta, Argentina
11587km (148281km)