バルディビア (Chile)
太平洋まですぐそこというところだが、海からはやや奥まった入江の街バルディビアで、WS泊。
2組の若い夫婦がこの家をシェアしており、しばしば住人が増えたり友人家族が遊びにきたり、そして僕のようなサイクリストが泊まりにきたりもする。
皆、英語が上手で話しやすい。
鍵を渡され出入りは自由、家にあるものは自由に使っていい、いちいち許可を得る必要なく、客というよりはこの家の一員として迎え入れてくれる。
傲慢な言い方になるかもしれないが、民泊の中でもこういうシェアハウスタイプが最も気兼ねなくすごせる。
すげー弾きにくいギター。
でもひとりで弾いてると「Beautiful!」と褒められる。
ガレージはやはり広々とした作業場となっており、何台もの自転車、工具も豊富。
滞在2日目、サイクリングに同行させてもらった。
自転車よりイヌの方が速くて、ついていくのが大変。
いい天気。
この辺の見晴らしの良い川岸は高級住宅地となっている。
思ってたよりアドベンチャーなのね。
深い森の険しいオフロードをガンガン行く。
バルディビアは、1960年のチリ地震で最も甚大な被害を受けた土地のひとつ。
地形や環境がだいぶ変わったらしい。
おっ!?
えっ!?
ここは海じゃないけど?
オタリア。
アザラシ、オットセイ、アシカ、オタリア、トド、セイウチ。
前脚が発達していないため上体を起こせず常時寝転がっているのがアザラシ。
牙が生えているのがセイウチ。
区別が難しいのが残りの四種。
耳たぶのサイズや生息地域で区別できるらしいが、南米に生息するこれ系の海獣は、オタリア。
ちなみに、英語では細かい区別はせず一括りにsea lion(海のライオン)と呼ばれる。
スペイン語だと、lobo marino(海のオオカミ)。
どっちもしっくりこない。
メルカドは海産物が豊富。
チリ以前の国々はシーフードが皆無と言ってもいいぐらいだったので、すごくおいしそうに見えてしまう。
値段も、チリの異常な物価高からすると格安。
ムール貝、1kg2500ペソ(387円)。
買ってみた。
オタリアたちがここに集まる理由は、これか。
捌かれた魚の頭などが川に投げ捨てられ、それをお目当てにやって来るようだ。
身を乗り出して入ってきそうになると、追い払われる。
川岸を歩いていても、突然いるのでびっくりする。
のん気だなー。
もちろん、近づきすぎてはいけない。
写真を撮ろうとして近づきすぎた人が威嚇されているのを何度も目撃した。