ペドロファンカバジェロ→アスンシオン (Paraguay)
交通量激減。
パラグアイは、日本よりやや大きい国土。
しかし人口はわずか713万人。
経済的にブラジルより格段に弱いはずだが、道路は意外にちゃんとしている。
路肩がちゃんと舗装されているのは、バイクが多いからだろうか。
ノーヘルで子供を2人も3人も乗せたり、2ケツ3ケツで路肩を突っ走っている。
ブラジルより南米チックになってきたな。
交通量の多さというのは、サイクリングのストレス具合に直接影響を与える。
車、特に大型車が少ないというだけで、だいぶホッとする。
個人的に最も危惧しているクラクション、ここでも鳴らない。
ブラジルに引き続きパラグアイも初訪問だが、中南米といったら全域がクラクション地獄だと思っていたのだが。
ドライブマナーも、ブラジルと同じく良い。
「貧しくなるほどノイズが増大しドライブマナーが悪化する」という万国共通の法則が崩れてきている。
世界は良くなってきているのだろうか。
主産業は、農牧畜業と水力発電。
南北アメリカ大陸で海を持たない内陸国は、パラグアイとボリビアの2ヶ国のみ。
内陸国にもかかわらず平均標高は非常に低く、全体としてフラット。
最高標高は800mほどで、首都アスンシオンは標高40mほど。
ブラジル以外の中南米は、全体的にスペイン人と先住民の混血。
パラグアイ人のアイデンティティは、先住民グアラニー。
国民の大半がグアラニー人とスペイン人の混血であり、グアラニー語とスペイン語が公用語となっている。
ブラジル人は黒白黄とよりどりみどりだったが、パラグアイ人は二者の混じり合いで比較的均質に見える。
僕の目がおかしいのだろうか、遠目だと「グアラニー」の看板が「グアアアン!」に見えてしまう。
人口が少ないのに、意外と街の間隔が短く、人の気配が途切れない。
大きな街でなくとも、宿や売店が豊富にある。
パラグアイ人は、穏やかで人当たりも良く、やたらにからんでくることもない。
一度だけ、バイクに乗った若い男が追い越しざまに「コレア!」と言ってきた。
以前の中南米旅行では、全域で「チノ!」と日々言われ続けた。
ブラジルでは一度もそういったことは言われなかったが、ここに来てコレアか。
時代は変わったものだ。
他の中南米諸国ではまだ「チノ!」と呼ばれるかもしれないが、わからない。
世界は良くなっているのかもしれないから。
宿は、60000~70000グアラニー(1191~1390円)ぐらいが相場だろうか。
勘定は、ゼロ3つを省略した数字で言われるので簡単、大きな数字にビビることはない。
ブラジルの宿に比べると安くなったが、朝食が付かないことを思うと、そこまで激安化したわけでもない。
ブラジルではBooking.comで最安宿を吟味して選んでいたため、効率良く安宿を見つけることができていた。
パラグライでは、宿情報は首都とイグアス以外はほとんど予約サイト上に現れないため、勘と運に左右される。
やはりモーテルタイプの平屋を選ぶ。
旅人にはこれぐらいのボロさ加減がちょうどいい。
エアコンもあるし、Wi-Fiもまずまずだし、特に問題はない。
強いて言えば、暑いので冷蔵庫が欲しい。
Wi-Fiが普及した頃から思っていたことだが、すべての宿でテレビを撤廃して、その分安くするか、あるいは冷蔵庫を置くとか簡易キッチンを設置してくれた方がいい。
いまだテレビを見る人が何%いるのか知らないが、なかなかしぶといな。
プラグは丸ピンタイプだが、日本のものもはまる。
スーパーでは、ブラジルと同じく醤油コーナーが充実している。
ブラジルからの輸入品が多いっぽい。
その他の輸入品はやはり高い。
本物のコカコーラ1.5Lが10000グアラニー(198円)、高すぎて手が出ない。
見たことない謎炭酸なら2Lで3000~5000グアラニー(59~99円)、僕はいつもこの辺を買っている。
手作りプリン、3000グアラニー(59円)。
レストランで、コーラ込みで30000グアラニー(595円)。
肉はやわらかくておいしかった。
でも事前情報に比べてだいぶ高い、ローカルフードの値段じゃない。
量も少ないし、これだったら自炊する。
クレジットカードは、ランク高めの宿や大きめのスーパーなら使える。
ちょっと規模が小さかったり個人経営だったりすると、現金払いのみとなる。
ブラジルでもそうだったが、スーパー以外の店に入ると、なんやかんやと店員から話しかけられる。
特にパラグアイでは、小さな商店だと店員が僕にぴったりマークして監視してきて、商品を手に取ると「それはコーラよ」とか「あと何が欲しいの?」とか言ってきたりする。
万引きなんてするわけないし、地元民じゃないので選ぶのにも時間がかかるから、ほっといて。
宿泊でも買い物でも、やはりスペイン語が楽。
最低限のやりとりはもちろん、ちょっとした雑談もできる。
もちろん流暢にしゃべれるわけではない、あくまで初歩レベルだけど、それでもコミュニケーションがとれるって楽しいものだ。
走行状況は非常に良い。
ブラジルから離れるほどアップダウンはなくなり、そして見事なまでに毎日追い風。
1日100kmペースで進んでいるが、あまりにも楽勝すぎるので、朝は早起きせずのんびりぐーたらしてから出発する。
ズグロハゲコウ。
コウノトリの仲間のようだが、ひどいネーミングだ。
ヘビ食ってる?
ミサゴスノリ。
農地開発されているところが多いのであまり熱帯っぽく見えないが、ブラジルと同じくパラグアイも非常に暑くて雨が多く、6~7月の今が涼しい乾季でベストシーズン。
とは言っても日中は暑い。
路上でパンやハンバーガーなどを売る人。
人と話すと、「コレア?」と聞かれることが多い。
韓国人が多いのだろうか?
ひたすら喉が渇くパンを買ってしまった。
バターを塗りたくってトーストしたらウマそうだ。
時々、路上にポリスコントロールが現れる。
最初、ここでパスポートチェックされるのかと思いきや、何もされずスルー。
本当にノーチェックで旅ができてしまうのか、この国は。
ブラジルにも路上検問なんてなかったので、パラグアイ→ブラジルも同様にノーチェックでどこまでも行けてしまうのだろう。
Asunción, Paraguay
3397km (Total 140091km)