トンガリロ→ウェリントン (New Zealand)
トンガリロ山。
トンガリロはマオリ語で正確な発音はわからないが、日本語とも共通するような語感。
標高800m。
トンガリロ国立公園の近く、昔ながらのユースホステル(YHA)で1泊。
ドミトリーNZ$32(2755円)。
なんとここ、Wi-Fi有料。
最初の250MBまでは無料だが、その後は250MBごとにNZ$2(172円)。
ここはキューバか?
今時Wi-Fi有料なんて世界中どこ探してもないんじゃないか。
ブログ更新のため写真アップとかしてたら250MBなんてあっという間。
室内はコンセントも十分でなく、なにかと不便。
スタッフは冷淡で不親切。
YHAといったらホステルの大御所だが、こういう僻地では競争原理も作用せず、時代から取り残されているようだ。
それでも客は泊まりに来るから殿様商売のごとくあぐらをかいて存続しているのか。
少し下ったところの小さな街のキャンプ場。
NZ$15(1291円)。
ここはすべてがそろっていて不自由ない。
やはり、安いところほどサービスがいい。
広々としたキッチンもリビングも、また僕ひとりで独占。
Wi-Fiも調子良く、ソファでゆっくりくつろげる。
YHAの半額以下で、快適さは倍以上。
なんとここ、乾燥室がある。
世界中でキャンプ場を利用してきたが、こんなの初めて。
ものの2~3時間でバッチリ乾いた、ありがたい。
しかし他に利用客いないのに乾燥室24時間フリーだなんて、採算取れてるのかな。
翌朝、テントがバリバリに凍ってた。
海に向かって下っているはずなのに、やたら険しく登らされる。
よく見かけるこの鳥、いつも白頭と黒頭のペアで歩いてる。
オーストラリアと同じくニュージーランドも、6千万年前にゴンドワナ大陸から分離し、氷河期に海水面が低下しても他の陸地とはつながらず、独自の生態系が形成された。
両者ともコウモリ以外の哺乳類が生息せず、オーストラリアでは有袋類と爬虫類が繁栄したが、ニュージーランドでは有袋類も生息せず、爬虫類はごくわずか。
捕食者のいないこの地で鳥たちは飛ぶことをやめて巨大化し(適応放散)、鳥類が生態系の頂点に立つこととなった。
しかしマオリ人が到来してから、乱獲によって多くの固有種が絶滅。
体高3mを超える史上最大の巨鳥モアはわずか50年で絶滅に至ったという。
今では頻繁に見かける飛べない鳥タカヘも、一時は絶滅したと思われていた。
タカヘとほぼ同じだが一応飛べるプケコという鳥もいる。
これはプケコかな。
路上では小動物の轢死体をよく見かけるが、現在生息する哺乳類は17世紀以降にヨーロッパ人によって持ち込まれたもの。
マオリ人にしてもヨーロッパ人にしても、人間の到来によってさぞかし生態系をかき乱されたことだろう。
ワンガヌイという街で、また天候不良のため連泊。
キャンプ場、NZ$20(1722円)。
Wi-Fiなし、長時間くつろげる場所もなし。
やはり、高いところほどサービスが悪くなる。
ここで連泊するのはきついので、YHAに移動。
ドミトリーNZ$30(2583円)。
トンガリロのYHAがひどいところだったので身構えてしまったが、ここは必要なものはそろっており、客も少なく、くつろげそうだ。
しかし、チェックイン14時の数時間前に来てリビングで待たせてもらっていたら、それだけでアーリーチェックインとみなされてNZ$10(861円)の超過料金を請求された。
世界中のホステルを利用してきたが、こんなのは初めて。
大半の宿泊施設では、定められたチェックインの時間でなくてもベッドの用意ができていればチェックインできるし、時間厳守のところだと敷地内の共用スペースで待つことが許され、その間にキッチンやWi-Fiを利用しても何も言われない。
日本のホテルもチェックインの時間には融通が効かないが、ロビー等で待つ分には問題ない。
やはりちょっとクセがあるな、宿泊費だけでも十分高いのに、朝食も付かず、取れるものは何でも取ろうとしてくるガメつさがある。
地方都市でも大きなスーパーなら日本食コーナーがあったりする。
カレーも味噌汁も。
まともな米が売っているのは本当に助かる。
スシライス、1kgNZ$3.89(336円)。
マレーシアのインスタント焼きそば、Sedaap。
5袋入りNZ$3.80(328円)。
ボルネオ旅行中にこれを知ってハマり、他国でもまれに見かける。
日本の焼きそば以外だったら、これが唯一おいしい。
うどん。
まともな箸が欲しい。
スーパーで売られている肉も野菜も果物もすべてが高いが、キウイだけはお買い得。
NZ$2(172円)/kg。
中国原産のマタタビがニュージーランドで品種改良されて、キウイフルーツとなった。
日本が輸入しているキウイの96%がニュージーランド産なので味に差はなさそうだが、フルーツは久しぶりに食べるとすごくおいしく感じる。
特に近頃は、炭水化物と肉と油と砂糖しか摂取していないような気がする、いつもと違う栄養が身体に入って来るとダイレクトに沁み入る。
もともとニュージーランドの国鳥である飛べない鳥キウイの名が由来となっている。
キウイはニュージーランド人の愛称でもあり、オスが卵を温める習性があることから、育児によく励む夫のことをキウイと呼んだりもするらしい。
でも今のところ牧草地ばかりで、キウイ畑なんてまったく見てないな。
梅雨が明けたかのようにスッキリ気持ち良く晴天日が続く。
WS泊。
ほとんどの家は平屋で広々としている。
到着した時は学生の娘さん一人だけだったが、警戒することもなくフレンドリーに迎えてくれた。
さすがしっかりしてるな、若いのに話し方も大人びてる。
奥さんはヨーロッパ系で、旦那さんはマオリ人。
オーストラリアでは先住民アボリジニとの埋めがたい格差が見られたが、ニュージーランドではマオリはほぼ完全に溶け込んでいるように見える。
ただ、マオリ人でもマオリ語はまったく話せず、英語オンリーのようだ。
息子さんがサウナ好きのようで、近くの公営プール兼サウナに連れて行ってもらった。
サウナはともかく、超久しぶりにプールで泳いだ。
水泳は少年期にさんざんやったので身体が泳ぎ方を忘れることはないが、やはりふだん使わない筋肉を使うのですぐ疲れてしまった。
首都ウェリントン。
Wellington, New Zealand
21367km (Total 158061km)