釧路→襟裳

釧路のライダーハウス。

宿泊施設というよりは限りなく住居。
夏季は相部屋になる可能性もあるが、今は完全プライベート。
すべて自由に使えて2500円。

3泊。
思いっ切りくつろぐ。
強いて言えばWi-Fiがない、それ以外は不自由ない。

掃除は行き届いておらず、潔癖症みたいな人にはムリっぽいところだが、そもそもそういう人はライダーハウスを検索したりしないだろう。

3kmほどのところに、格安スーパー「BIG」がある。
札幌に住んでいた時は毎日BIGに通っていて、BIG以外のスーパーで買い物することはほぼない、ってぐらい安い。

そんなわけで、食料を買い込んで自炊。
エネルギーチャージ!

睡眠と食事とネット以外はほぼ何もしない。

一度ダラけきってしまうと腰が重くなってしまう、踏ん切りをつけて出発。

また内陸へ。

これ冬の北海道ですと言っても信じてもらえなさそう。

地元の人の話によると、こんなに雪が少ないのは初めてだという。

交通量少ない、どころか車1台も通らない国道274。

タンチョウヅル。

日本一寒い街、陸別。

人口2120人の小さな街。

西高東低で北西から吹き込む冷たい風は、西側で雪をたっぷり降らせた後、山を越えた東側では空っ風となり、盆地である陸別町には冷気がたまる。
標高が高いわけではないが、晴天率が高く放射冷却によって冷えやすい。
冬の平均気温は日本で最も低く、-30℃を下回ることもザラにある。

こんなのあったんだ。
フェスティバルは2月2日14時終了、僕が到着したのは2月2日15時。

一晩寝てみる。

思いのほか生暖かい北海道、道東は雪もない。
ここなら僕をゾクゾクさせてくれるだろうか。

朝、-16℃。

こんなもんか。
なかなか本気見せてくれない北海道。
こっちから求めても簡単に応えてくれるわけじゃない、自然も人間も同じかな。

陸別から折り返して南下。

ここで初パンク。
異物が刺さったわけではなさそう。
路面が荒れていて段差も多かったせいかな。

池田町という小さな街の旅館で。
4500円。

素泊まりで食事は付かない宿だが、「豚汁つくったので良かったらどうぞ」と。

いや~、泣けるほどうまい。
ふだんのスーパーの弁当や自炊飯は、どうしても野菜不足になる。
具材たっぷりで本当にありがたい。

翌朝。
街が埋もれてる。

久々の雪。
昨日まで積雪0mm、路面は乾いていた。
いきなりドカーンと来たな。

空路を含む交通機関は運休。
国道も一部通行止め。
学校も休校。

サイクリングもお休み。
前日キャンプしてたら終わってたな。

歩道はおろか車道も除雪が追いついていない。
荷物満載の自転車だと街から出ることもできない。

「不要不急の外出は控えてください」って久しぶりに聞いた。




車道のど真ん中を歩く歩行者たち。

これは、進めなくなって乗り捨てたのかな。

線路。
何も見えない。


仕事として除雪をして稼げるならまだしも、雪国で暮らす人々は1円たりとももらえないにもかかわらず日々雪かきという重労働を課せられる。

宿の御夫婦はとてもやさしく気遣ってくれる。
2泊目は値引きしてくれた。
食事付きの宿ではないにもかかわらず、昼にそばを出してくれた。

これまた感動的にうまい。
どっかしらで高くついてもいいから豪勢な食事付きの旅館にでも泊まってみたいものだな、と常々思ってはいるのだが、感動の強さはたぶんこういう方が大きい。

翌日。
突発的なドカ雪で、量はすさまじかったがまだ柔らかく固まってなかったためか、幹線道路の車道はスッキリ除雪されていた。

利別川。



ファンタスティック。

とはいえ地元の方々はまだ黙々と雪かき。
立ち止まって写真を撮る人などいない。
白銀の世界に目を奪われているのは僕だけだ。




例によって、幹線道路は路面も悪く大型車が多く、しばらく辛抱。
ようやく、待ってましたローカルロード。

これこれ、理想的な道。

しかし久しぶりだな、雪道。
もう冬は終わってしまったのかと気分落ち気味だった。


歴舟川。

また走りづらい国道でしばらく辛抱した後、ローカルロード。






内陸で峠を越えるつもりだったのだが、雪のため通行止め。
事前に道路情報はチェックしていたのだが、必ずしも実情が反映されているわけではないようだ。

やむをえず、海沿いで。
交通量多そうだったので避けたかったのだが、実際走ってみるとそうでもない。
十勝港をすぎてからは、大型車が減った。

トンネル盛りだくさん。

やっぱ海もいいもんだな。

「コンブ」もアイヌ語。

北海道最長のトンネル(4941m)。

これだけ長いのなら、幅広の歩道をつくってほしかった。
車道を走ることとなったが、交通量少ないのでさほど脅威ではなかった。
しかもこの界隈は強風地帯なので、トンネル内にいた方が安全だったりする。

シカを撮ったつもりが、後ろを何かが通った。
何だあれ?
タヌキ?

しばらく向かい風。


北海道浦河郡浦河町

1977km



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