プルママルカ→サリナグランデ (Argentina)
長いヒルクライムの始まり。
涼しければ登りもだいぶ楽なのだが、南半球は夏真っ盛り。
標高2500mでもまだ厳しい暑さ、強烈な日差し、汗が流れる。
パタゴニアでは未舗装が多かったが、こちらはこんな山奥でもオール舗装で助かる。
標高3000m。
あの切れ目が峠かな。
斜面にジグザグ道が見える。
その前に、手前のこの山を登りきらないといけないらしい。
暑くて、想定していた以上に水がなくなっていく。
足りなくなるかも、と思っていたところでトラックの運転手から水を渡された。
ありがたい。
ふだん炭酸かジュースしか飲まない僕だが、こういう時は水がたまらなくおいしく感じる。
とりあえず最初のヘアピンカーブ群を越えた。
そして先ほど遠くに見えたヘアピンカーブ群、間近で見るとなかなかエグいな。
車が止まり、水や菓子をどっさり差し入れてくれる。
アルゼンチン人とは少し感触が違うな、と思ったらブラジル人旅行者。
その後も頻繁に車が止まり、声をかけてくれる。
どういうわけか、ブラジル人ばかり。
僕は差し入れはありがたくいただくことにしているが、もうバッグがパンパンで入らなくなると、さすがにお断りした。
ただ自転車こいでるだけの旅人に親切にしたところで何も得はないだろうに、どうしてそんなに優しくしてくれるのですか。
ヘアピンカーブを乗り切り、標高4000m。
しかしまだ峠は見えてこない。
おっ、グアナコ。
みるみる雲に覆われ。
まだ登らせるか。
まだかまだか。
おっ、ビクーニャ。
グアナコとビクーニャはよく似ていて、見分けがつきにくい。
グアナコは顔が黒く、ビクーニャはグアナコより小型で毛が短い。
いずれも野生。
19時すぎ、ようやく峠。
標高4170m。
標高2300mのプルママルカから34km。
1日で高低差1800m。
冷たい強風が吹き荒れ、急激に冷え込む。
この辺でキャンプするつもりだったが、いい場所がなく、それに風が強すぎる。
現在、日の出6:51、日没20:21。
まだ日は沈まない、キャンプ地を見つけるまで下ってみる。
くだれくだれ~。
標高3800mほど、風を防げる場所を見つけた。
サルタで買ったニューテントは、サイズが大きくてゆったりできるが、旧式で便宜はあまり良くない。
今まで使っていたMarmotのテントはちょっと高かっただけあって、細部が使いやすくよくできていた。
ただ、カラーが派手なのが最後まで気に入らなかったな。
テントはとにかく目立たないようダークカラーにしてほしい。
夜中、目がさめてその後あまり眠れなかった。
高度障害が出やすいのは睡眠中。
起きている時は意識的に呼吸を深くしてコントロールできるが、睡眠中は呼吸が浅く酸欠になりやすい。
朝、少々頭痛。
でも大丈夫、落ち着いてゆっくり進んでいけば大丈夫。
標高3400m、サリナグランデ。
巨大な塩地。
2023年。
今年もよろしくお願いします。
Susques, Argentina