ケテナチコ→ウユニ (Bolivia)
もう砂道は終わったのか、しっかり固められた路面で調子良く進む。
こいだらこいだ分だけ進んでくれる、それだけでありがたい。
と思ったら川渡り。
大きな丘を越え。
またすごい見晴らしだ。
幸いここも、ジープツアーのメジャールートではないようだ。
まれに地元の車が通過する程度。
とにかく車が少ない静かなルートを選ぶ。
広いなー。
路面は良好だが、アップダウンは激しめ。
午後、後半になってこんなドギツい登りをボンッと置かれると、これだけで予定到着時刻が大幅に遅れる。
この日は全体的に下り調子で楽できると思っていたのだが全然そんなことはなく、むしろ登りの方が多い印象。
70kmほどの移動距離でも丸一日、またしても日没ギリギリで街に到着。
Villa Mar(海の村)。
内陸国なのに海の村とは。
まあでも、海のない長野県なんかも「海」がつく地名がたくさんあることだし。
ここもちょっとした観光地のようで、外国人向けの宿あり。
またシングルルームが存在せず大部屋で割高になってしまうが、食事を出してくれるということで、喜んで注文。
何でもいい、自分がつくったメシではなく人がつくってくれるものなら何でもおいしく感じる。
左下の小皿には、リャマ肉が入っている。
細切れなのでよくわからないが、脂身のない固めの肉。
ボリビア人はよく働く。
女性たちは実によく気が利き、しっかり職務をまっとうしてくれる。
朝食も出してくれて、うれしいことこの上ない。
翌日。
砂道復活。
はぁ...進まん。
この日はわずか50km足らずの移動だが、砂道でゼーゼー言いながら、ようやく幹線道路沿いのアロタという街に到着。
宿は2ベッドの部屋、50ボリビアーノ(936円)。
電気は24時間使えるようになったが、いまだWi-Fiはなし。
翌日。
ほとんど舗装路といってもいいぐらい良好に。
この幹線道路は舗装工事進行中のようだ。
あちこちで工事中、でも自転車は通過させてくれる。
車は少し離れた側道で砂埃を巻き上げ、こちらは車と関わることなく快適に走行できる。
そしてついに、舗装路!
ボリビアもとうとう舗装路か。
しかもできたてのニュー。
どうせなら路肩も舗装してほしかったけど。
ぐっと下がり、標高3000m台の低地へ。
標高3700m。
サンクリストバルという街で1泊。
だいぶ街らしい街になり、売店とスーパーの中間ぐらいの立派な店もある。
宿はやはり50ボリビアーノ(936円)。
街らしい街の宿でも、まだWi-Fiなし。
舗装路のおかげで早い時間に街に到着したこともあり、散歩しがてらSIMを買うことにした。
最大手はentelという会社で、そこらの売店に看板がある。
まずは20ボリビアーノ(374円)でSIMを購入し、その場でスマホに挿入。
店のおばちゃんに聞きながらアクティベートしてみる。
多くの国では、Wi-Fi環境下でアプリをインストールして、プランを選択してクレジットカードで支払うと、ネット接続できる。
しかしここでは、チャージ用のカードを購入する。
これは30ボリビアーノ(561円)。
裏面をスクラッチすると番号が出てくる。
1. アクセスポイント名を入力する。
2. *109*にコールして、スクラッチして出てきた番号を入力、最後に#。
3. ショートメールが届く。
4. *10#にコールすると、期間やデータ量などを選択する画面が出てくる。
5. 手続き完了のショートメールが届く。
細かいことはまだよくわからない不明な点もあるが、大まかにこの流れでネット接続できるようになった。
とりあえずは1.5GB。
Wi-Fiがなかったらあっという間に使い切ってしまう量だが、さらにチャージしていく方法はいじりながらおぼえていく。
ともあれ、約10日ぶりにめでたくネットにつながった。
この街でも電波はバッチリあり、特にストレスなくネットができた。
えっ、ウソでしょ?
てっきり、ウユニまでは舗装路継続だと思っていたのに、ここでまた未舗装とは。
気のせいかもしれないが、未舗装化したとたんに交通量が増える。
ここは幹線道路なので、猛スピードで突っ込んでくる車がまた砂埃を食らわせてくる。
ドライバーというのは、自分の技巧がすぐれていて自分が世界の中心にいるものと錯覚し、自分以外の存在は虫ケラとみなして配慮しなくなり、野蛮化していく。
そういう心理はたしかにあると思う。
向かい風。
サンクリストバルからウユニまで90km。
高度は下がるはずだが、下ってる感はまるでない。
登って登って登った挙げ句、高度が下がっているというやるせなさ。
Uyuni, Bolivia