ドゥバ→ヤンブ (Saudi Arabia)

街はあっても安宿はない。
予約サイト上ではビーチリゾートっぽいのがあるが、万超えばかり。
街の雰囲気からして、そんなハイレベルな宿ではないはず。
物価が狂ってる。

宿は基本的に家族旅行向けで、シングルルームなんてものは存在しない。
トラックドライバーや外国人労働者向けの安宿がどこかにあってもいいはずなのだが。
政府が外国人観光客の受け入れを推進していても、当然のことながら街はローカル仕様のまま。

モスクには、礼拝する前に身を浄めるところがある。
まあ要はトイレなのだが、ここの水道でいつも身体を洗い、洗濯もしている。

大きめの街の中心部にあるモスクなんかはさすがに人が多いので、街はずれの小さめのモスクがねらい目。

もしおこられたりしたら謝るつもりだが、今のところ何も言われないし変な視線も感じない。
これのおかげで、野宿続きでも身体はいつもきれいスッキリ。

充電はハブダイナモで。


なんかおかしい。
・・・尾けられている。

パトカーが、僕の数十m後をついてきている。
ずっと同じパトカーではなく、時々交代している。
何度か止められ、写真を撮られる。
これは別に友好的に撮影しているわけではなく、業務上の証拠写真なのだろう。
なんでこんなことをするのか聞いてみたいが、あいにく警官は生粋のサウジアラビア人で、英語が通じない。

おそらく、convoy(護送)。
エジプトやパキスタンでも似たようなことがあり、半強制的に車に乗せられたりした。
ここでは乗せられるわけではなく、黙々とただついてくるだけ。

砂漠地帯で悪人がいるわけでもないのだが、この区間は100km近く店がないので心配してくれていたのか、それともここが自然保護区内だからなのか。

護衛と監視を兼ねているのかもしれないが、こっちは落ち着かん。
やっぱふつうじゃないな、この国。

若干荒っぽく高圧的な警官もいるが、水とパンをくれた警官もいた。

ハイエースが止まり、カレー弁当とコーラを渡された。

後ろで止まった警官にも同じものを渡していた。
力強く握手して、無言で去って行く。
かっけーな。


街が近づくと、パトカーはいつの間にかいなくなっていた。

キャンプに適した場所は豊富にあるのだが、この日はちょうど夕暮れ時に大きめの街にさしかかってしまい、なかなか人目が途切れず、日没後もしばらく走り続け、ようやく橋の下に逃げこめた。

朝はいつも日の出とともに出発。

エジプト人から水とサンドウィッチをいただいた。

ヨルダン人のトラックドライバーがランチに招いてくれた。

いかにも肉体労働者のアニキといった感じで、ガンガン食わせてもらった。
英語はまったく通じないが、こういう人とは言葉の壁なんて関係ない。

半ば強引に、僕のバッグに水とフルーツを詰めこむ。

もう入り切らないのに、これでもかってぐらいギュウギュウ押しこんで、ニッコリと笑う。
かっけーな。

人が人をリスペクトしている。
僕も最高レベルの敬意を払う。
争いが起きそうな予感なんてかけらもない。

走行条件は非常に良好。
幅広の路肩。
アップダウンは少ない。



そして追い風。
アラビア半島は全体的に南東風で向かい風になると思いきや、紅海沿岸は巻かれて逆に北西風。
特に午後からすばらしい追い風で、毎日スイスイ進める。



時々現れるウォータータンクも非常にありがたい。

服と布を濡らして着れば、しばらくは涼しく快適。

時々こういう避難所みたいなのも現れる。

GSにもちょっとした街にもミニスーパーあり。

宿代が浮く分、食事は奮発しちゃう。

また水をドッサリいただき。

エジプト人のトラックドライバーから、尋常じゃない量のドーナツをいただいた。

これから廃棄処分するそうで、廃棄するぐらいならそこらの人に食わせた方がいいわな。
しかしさすがの僕もこれは一気には食い切れんぞ。


Al Madinah, Saudi Arabia

25257km (Total 161951km)



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