アウストラル街道 3 コヤイケ (Chile)
アウストラル街道中で最大の街、コヤイケ。
人口5万人。
パタゴニア山中の僻地とは思えない。
大型スーパー2軒。
アウトドアショップあり、自転車屋あり。
プエルトモントで気張って物資を備えなくても、ここでも必要な物はそろう。
アウストラル街道、噂に聞くほど過酷ではないのか。
まだ前半なので後半はそう甘くないかもしれないけど。
金曜に到着。
街の中心から近いキャンプ場。
8000ペソ(1230円)。
3泊したいと伝えたら、土曜日は閉業だから1泊しかできないよ、と言う。
毎週土曜は閉業なのか、それともこの日だけ特別なのかは確認しなかったが、宿泊施設でそういうのはやめてよ。
HPもチェックしてからここに来たのに、そういう大事なことは書いといてよ。
翌日。
別のキャンプ場へ移動。
中心地からやや離れていて立地は良くなく、設備はボロい。
6000ペソ(922円)。
でもここの爺さんは気さくで人がいい。
ボロいけど必要なものはそろっている。
シュラフシーツやフリースなど、しばらく使い続けていたものをまとめて洗濯して天日干しして、スッキリ。
日本の登山家がクマに襲われて撃退した動画、こっちでもニュースになってます。
3日目の昼、銀行のATMへ。
カードを挿入したら、フリーズしてしまった。
いくら待ってもまったく作動せず、カードも出てこない。
旅仲間から幾度か耳にしたことがある、ATMにカードを飲み込まれるという世にも恐ろしいトラブル。
絶対そんなの御免だわと思っていたが、とうとう僕もその憂き目に。
店内の係員のオバちゃんに伝えると、番号札を渡されて待つように言われた。
いやいや、そういうんじゃなくて緊急だからすぐさま対応してくれよ、アホか。
オバちゃんは仕方ないわねといった表情で奥の従業員を呼びに行った。
若い女性従業員が出て来て、仏頂面で「今は無理、4時にまた来い」と言う。
は!?
ATMのトラブルに即時対応できないとか、舐めてるのかな。
もししばらくしてから不意にカードが出てきたりして、誰かに取られたらどうするんだ、責任取れるのか?
いや、こいつらを見てると責任なんて概念は微塵もなさそうだ。
自分は何も悪くないと言わんばかりのツラをして、それどころか僕の方が何か悪いことでもしたかのような強い口調で、とにかく今は無理だから4時に来い、の一点張り。
その仏頂面をブン殴ってやりたい衝動をなんとか抑えて、引き下がった。
いったんキャンプ場に戻り、無為に時間をすごして、再び銀行へ。
4時少し前に着くと、見事にシャッターが閉まっている。
出たよ、、、クソどもが。
ちなみにweb上では20時まで営業と書かれており、ATMにいたっては24時間営業となっている。
ウソつきしかいないのか?
従業員用の裏口で待ち伏せ、出てきた従業員をつかまえて事情を伝えた。
「4時に来いだなんて誰に言われたの? 名前は? 今日はもう閉業したから明日来てよ」
ったく、どいつもこいつもクズばっかだな。
「いいかげんにしろよ、今すぐカード返せ」と断固として引き下がらない態度で粘った。
しばらく待って、少し地位の高そうな男が出てきた。
パスポートを見せろと言われたので渡して、またしばらく待たされて、ようやくカードが返却された。
悪用された形跡はない、金銭的な被害はなんとか避けられた。
というか4時まで待たなくても、あの時でも取り出せたんじゃないのか。
最後の最後まで、銀行側からは謝罪の一言もなく、申し訳無さそうな表情すら見せなかった。
自分らの都合ばかり押し通そうとして、こちらの都合や要求には耳を貸そうともしない。
そもそも過失は全面的に銀行側にあるだろうが。
アフリカとか発展が著しく遅れた原始社会だとまだこういうひどい対応もあるだろうけど、南米はだいぶ発展してマシになったと思っていたのは過大評価だったか。
人を何だと思っているのだろう。
最悪の気分。
Coyhaique Chile