サントス (Brazil)

サンパウロから沿岸のサントスへ。
やはり人口が多く、都市圏を抜けるまではゴチャゴチャした。

途中、自転車に乗った男性が話しかけてきた。
自分は日本人でポルトガル語はわからないよ、と言ったら
「ニホンゴハナセルヨ!」と言われて驚いた。
埼玉で働いていたことがあるらしい。

ようやく静かな一本道へ。

高速で行ったのだが、途中で警察に止められた。
「この先は自転車はダメだ、別の高速で行け」
迂回して別の高速を進んでいたら、また警察に止められた。
「この先は自転車はダメだ、反対車線で行け」

警官もポルトガル語オンリー。
全世界的に警察官は基礎的な英語ぐらいは話せるようにしてほしいものだ。

反対車線で行くように言われたのは、推測だが、その車線は途中で長いトンネルがあったため、そこを自転車が通過するのはマズイという指示だったのかと思う。
反対車線も、それほど長くはないが数多くのトンネルが現れた。
サンパウロからサントスまでは下りメインで楽できるはずだったのだが、思いのほか苦戦した。

港町サントスに到着。


日本人移民も、この港から上陸した。
飛行機でさえ長く感じたが、当時は船でどれだけ日数をかけて来たのだろう。

ここも大きな街。



自転車レーンを道路の中央に設置するというのは良いアイディアだ。
車とも歩行者とも干渉しない。

かねてからしつこく主張しているが、日本も道路の構造そのものを変えなければダメだ。
自転車はマナーが悪いと責めたてたり罰則を強化したりしたところで、何の解決にもならない。



SIMを購入。
サンパウロでもトライしたのだが、混雑してたり日曜日で閉まってたりで見送り、ここでリベンジ。

意外にもブラジルはガチガチの管理社会で、全国民にCPFと呼ばれる納税番号が割り振られている。
このCPFがないと口座開設や金銭取引や年金受給などができなかったり、法を犯した者には一定期間CPFを停止する罰が課せられたりするという。
日本のマイナンバーの強化版IDといったところか。

SIMを購入するにもこのCPFが必要だと聞いていて、ダメなら諦めるしかないと思っていたのだが、外国人でもパスポートさえ提示すればOKのようだ。

最初は最大手のclaroで買おうとしたのだがシステムエラーのため、vivoという通信会社へ。


やはり店員がまったく英語を話せない。
Google Translateを使って最低限のやり取りをして、結果的にはネット接続できるようにはなったのだが、どれぐらいの有効期限で何GBのプランなのかもわからぬ始末。
たいてい、ウェブサイトにアクセスすれば自分のプランや使用状況がわかるものだが、ログインするにもCPFを入力せねばならず、結局何もわからない。

料金は、SIM代が13レアル(337円)、チャージ代が100レアル(2594円)。
これは選択の余地なく、言われるがままに払った。
言葉の壁はあっても、プラン内容ぐらいは数字で示してほしかった。
まあ、しゃあない。


市場、いわゆるメルカドがない。
探せばどこかにあるのかもしれないが、たいていは探すまでもなく適当に歩いていればにぎやかなメルカドが現れるものなのだが。

お高いショッピングモールならある。


スーパーもあちこちにあり、食料や日用品に困ることはない。


ブラジルはクレジットカード大国。
スマホ決済がどの程度普及しているのかは不明だが、たいていの店ではクレジット払いがふつう。
これもやはり、治安の悪さを連想してしまう。
強盗被害を減らすには、店に現金を置かないのが一番だ。

IT化にはカードよりもスマホ決済が然るべきだが、そうなると外国人旅行者が困る。
できないわけではないだろうが、国によって勝手が違うだろうし、まだハードルが高い。
現時点では、全世界的に有効なキャッシュレスといったらクレジットカードということになる。
ただし、アメリカと国交断絶しているイランやスーダン、加えてロシアも、このネットワークからは除外される。
いずれ、全世界的に有効なスマホ決済システムが確立されるのだろうか。
今回の旅で、スマホ決済しかできないような国が現れたら困るな。


Rolds Hostelに滞在。
ドミトリー1泊60レアル(1554円)。

ここも、英語がまったく通じない。
客はやはりブラジル人労働者ばかり。
皆、何の疑念も抱かず僕にポルトガル語で話しかけてくる。

概してラテンアメリカは英語が通じないものだが、都市部や観光地のバックパッカーの宿なら英語を話せるスタッフがいるものだと思っていた。
ブラジルの言葉の壁は、なかなかのものだ。
ただ、ポルトガル語とスペイン語は似ているので、スペイン語で言ってみるとけっこう通じたりもする。

ポルトガル語は、Rの発音がフランス語と似ていて、喉を鳴らしながらハ行に近い発音をする。
宿の人は、僕の名前「RYO」を今まで聞いたことのない「ヒオ」みたいな発音で呼ぶ。
ポルトガル語とスペイン語は共通点は多いが、スペイン語の方がはるかにシンプルで発音しやすい。

外食は高いので、自炊に切り替える。
この宿はキッチンもしっかりしている。

サントスもお高い街だが、スーパーの食材は安い。

米1kg、8.99レアル(233円)。



醤油900ml、9.69レアル(251円)。

豚肉400g、9.24レアル(239円)。



うまくできた。

ブラジルは、コーヒーの生産量が世界1位。
消費量(1人あたりではなく総消費量)は、アメリカに次いで世界2位。
宿にはコーヒーの入ったポットが常備されており、フリーで飲める。



僕はふだんはミルクもたっぷり入れるのだが、こういうのはそのままいただく。
砂糖はあらかじめたっぷり入っており、最高においしい。

サンパウロの宿はまったくくつろげなかった。
ここは、少々高いが居心地良くて、連泊。
ちょっと疲れていたのか、年甲斐もなく昼まで熟睡してしまった。


Bertiaoga, Brazil

169km (total 136863km)



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