ドゥクム→サラーラ (Oman)
ドゥクムという街で安宿出現。
12.6リアル(4853円)。
アパートメントホテルというやつで、キッチンあり、宿というよりはマンションの一室。
もっと狭くて最低限のサービスでいいから、これの半額ぐらいの宿があれば連泊して疲れを癒せるのだが、アラビア半島はそう甘くない、ぶっ続けで走り続ける。
まあでも1泊でもできれば、電子機器を完全チャージできるし、ブログも更新できるし、いろいろスッキリする。
いつもいつも、砂漠に佇むモスクには本当に助けられる。
旅人にとってまさにオアシス。
バッグを開けたら、バッタが出てきたのでビックリ。
前日のキャンプで荷物をまとめた時にまぎれこんだのか。
トラックドライバーから水をいただいた。
白砂漠。
謎の廃墟も多く、道路から見られない死角でキャンプするのにいい。
風向きは不定。
横風になったり追い風になったり、でも向かい風が多いかな。
この辺りの砂漠は地面が固く、沈むことなく進める。
死角になるような建物がない時は、道路から目一杯離れてキャンプ。
奇跡のような夕焼け。
また山。
険しい地形で海岸沿いに道路をつくれないようで、やや内陸を登らされる。
登りきると、フラット。
また道路から目一杯離れてキャンプ。
連泊なしでぶっ続けだと当然疲れがたまる。
持続させるには、1日の走行距離を短めに設定して、日が暮れたらとっとと寝て睡眠をたっぷり取る。
朝。
爽快。
追い風。
また水をいただき。
また山へ。
また下り。
キャンプ続きでも、モスクがあるおかげで毎日身体を洗って洗濯もできている。
ただ、街のスーパーは品薄。
日々の食事はインスタントラーメンとツナ缶。
峡谷へ。
また登り。
息を呑む、こいつはすげえ。
過去に見た、名の知れたなんたらキャニオンよりも、誰も知らないこの壮大さ。
写真という枠にはとても収まりきらない。
家畜でも野生でも、イヌ以外の動物は皆僕を怖がって逃げてしまう。
オマーンにはイヌがいないので助かる。
ラクダ、ヤギ、ネコ、時々ウシ。
滝。
こんな乾燥地帯でも、山の水分が一箇所に集まって滴る。
険しい山道と、息を呑む風景に何度も足を止めていたら、日が沈んでしまった。
たどり着いた海辺で僕を待ってくれていたのは、こんなフルムーン。
BGMはJimi Hendrix「Angel」で。
ここからしばらく海を見ながらの道なのだが、あいにくの曇り空、今ひとつ輝かない。
腹が減る。
まともなメシを食いたい。
なんとここで、雨。
アラビア半島入りして3ヶ月ちょっと、初めての雨。
2分ほど、パラパラと降った。
アラビア半島走行もあとわずか。
最終地サラーラへ。
最後の3日間はほぼ向かい風だった。
Salalah, Oman
29746km (Total 166440km)