アブダビ→ドバイ (UAE)

アブダビからドバイまで海沿いに最短で向かうと、ほぼ高速走行になる。
だいぶ遠回りになるが、少し内陸に自転車道があるらしい。
しかしその自転車道へ向かうにも、高速走行を避けられない。
サウジアラビアと比べたら交通量少ないし、安全か危険かということではなく、またアホ警官にからまれるのを思うとダルい。
30kmほど走って数台のパトカーが通過したが、何も言われなかった。

片側一車線の田舎道、これなら文句あるまい。

高速か一般道か、はどっちでもいい。
重要なのは、十分な幅の路肩があるかどうか。
一般道でも路肩なしの道路は危険きわまりない。

謎の小屋で1泊。

日中28℃、夜間18℃。
季節は冬が深まりつつあるのに、日に日に暑くなってきている。

南下しているせいでもあるし、ペルシャ湾の湿度のせいでもある。
朝は濃霧。

自転車道。

こんな砂漠のど真ん中、しかも平日なのに数多くのサイクリストたちとすれ違う。
ほぼ欧米人、ほぼ高級ロードバイク。

こんなにも静かな道、いつ以来だろうか。
アラビア半島ではずっとハイウェイ走行で、昼も夜も車の音が絶えなかった。

皆さん車に自転車を積んで来て、サービスエリアに駐車してサイクリングしているようだ。
なんと修理屋まである。

ここはサイクリングがさかんなんだな。
まあ生粋の現地人ではなく欧米人だからこれは自然なことか。

聞こえてくるのは100%英語。
一応、この国の公用語として指定されているのはアラビア語のみ。

その先も、ハイウェイの脇に自転車道が続く。

ムリして緑化しているが、この国も海水淡水化によって維持されている。

ヤツガシラ、東アフリカのどこかでも見た。

自転車道がドバイ市街中心まで続いていればいいのだが、そうはいかない。

欧米人サイクリストたちはあくまでスポーツやレジャーとして楽しんでいるだけで、移動手段としての自転車は普及しない。
幹線道路はほぼハイウェイとして張りめぐらされており、ハイウェイを横断する歩道橋や地下道などはない。
おそらく地元民は、ハイウェイで囲われた範囲内では自転車や徒歩で移動したりするが、その範囲外へ出るには車に乗るしかない。
いややっぱ不便すぎるだろ、この都市構造。

ここ走ってていいんだろうかと不安につきまとわれている時に、キックボードで颯爽とハイウェイを走っている人を目撃するとホッとする。
キックボードに乗った中国人女性が陽気に「ハロー!」と声をかけてきて、「私についてきて!」と先導してくれた。
彼女には助けられたが、自転車でドバイに行くというのはやはりかなりムチャなことだ。

さて、宿。
アブダビと同様、安宿は豊富にあるがどこも極狭。
なんとか吟味して少しでもスペースがありそうな宿を厳選し、メッセージを送ってみたが、ことごとく「自転車は外に停めてくれ」とのこと。

また共産っぽい画一的な集合住宅の中の一室。

わざわざ自転車をパッキングして強引に中に入れたのは初かな。

キックボードを置けるんだったら、ちょっと詰めれば自転車も置けると思うんだけどな。

この国では、たとえ中にスペースがあっても自転車は外に停めるもの、という共通認識なのか。

ドミトリー内も、荷物を置くスペースなし。
自分の荷物はすべてベッドへ。

他のやつらも、上手にコンパクトにまとめればスペースつくれるのにな。
荷物少ないくせにドカッと広げやがるからな。
僕は人一倍大荷物なので、ドミトリーでは専有面積が最小になるように最大限気を使っているし、そういうパズルは得意な方だ。
でもほとんどの人はそんなこと気づきもしないし考えもしない。

まあいい、旅人たるものどんなところでも寝れるもの。

このベッドの寝心地はともかく、全体的な居心地の悪さに早くもドバイから去りたくなってきた。


Dubai, UAE

27763km (Total 164457km)



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