トレスラゴアス→カンポグランデ (Brazil)

標高はほぼ下りきり、ダム湖を渡ってマットグロッソドスル州へ。

トレスラゴアスという街。

日曜日。
スーパー以外の店は営業しておらず、閑散としている。


トレスラゴアス(Três Lagoas)という街の名のとおり、3つの湖がある。
そのうちのひとつに行ってみたら、なんとカピバラが。


えっ、こんなところにいるものなの?


世界最大のげっ歯類、カピバラ。


一心不乱に草を食う。


だいぶ人間に慣れているようだ。


1mぐらいまでは近づけるが、それ以上接近すると逃げてしまう。


狭義ではネズミとは別種だが、広義ではネズミの仲間。
世界最大のネズミと言われることも多い。


街や家に出現する野ネズミは嫌われ者だが、カピバラは人気者。
ブラジル人たちもしばらく楽しそうに見ている。


雑食ではなく草食というのもあって、やはりネズミとは異なる印象。


















ここ最近は、大きめの街でもホステルはなく、個室に泊まることが多い。
街の最安の宿が1泊70レアル(1832円)ぐらい。

なんといっても、モーテルタイプがありがたい。
自転車と荷物を担いで運び上げることなく、そのままスッと入室できる。
こんな楽なことはない。



北米でモーテルといったら一般的な宿泊施設だが、中南米でモーテルといったらラブホテルになるようだ。
「モーテルに泊まりたかったらどこかでセニョリータをつかまえることだな」とメキシコ人に言われたことがある。
ブラジルでも、ハイウェイ沿いにMOTELの看板を見ることがあるが、まだトライしたことはない。

部屋はいたってシンプル、多少ボロくても必要なものはそろっている。
停電もなく、断水もなく、Wi-Fiもまあ安定している。
不自由はない。


どのホテルも、ビュッフェスタイルの朝食付き。
これを思うと、2000円以下で泊まれるというのは格安だ。

メニューはどこも一辺倒で、パン、ハム、チーズ、スクランブルエッグ、ソーセージ、ケーキ、フルーツ、コーヒー、ジュース。
どこも似たりよったりだが、たまにゴージャスなところもあったりする。

ここは、ホットサンドの他、ワッフル、チーズドッグ、タピオカなどを自作できる。

こんなん、楽しすぎていつまでも食べ続けてしまうよ。

州境を越えたことで時差が1時間発生した、ということに朝になって気づいた。
早起きしたつもりが、太陽はとっくに高く昇っていた。
大急ぎで出発。


サンパウロからずっと高速を走ってきたが、マットグロッソドスル州には高速はなく、一般道で。
路肩が広く整備されていれば、何であろうが走りやすい。

相変わらずアップダウン。
相変わらずファーム。

電波消失。
マットグロッソドスル州では、街から離れるとオフラインになるようだ。
ファームの人は、電波がないとさすがに生活に支障をきたすのではないか、どうしているのだろう。


ルリコンゴウインコ


その色鮮やかな美しさとは裏腹に、声はとても汚くてうるさい。

飛んでいる姿はなお美しいが、写真は撮れていない。

路面が荒れてきた。


路肩未舗装の箇所も出てきた。
あまりにボッコボコで、たまらず車道に逃げる。
しかしこういうところに限って、大型車が大量に行き交う。
こんな広大な大地で、わずかなスペースを求めてやりあう。

次第に車道もボコボコになってきた。




やはり、サンパウロ州やリオデジャネイロ州とは違う。
州ごとの財政具合が、路面状態に如実にあらわれる。

レア。


アフリカダチョウに似てるが別種で、南米のみに生息する飛べない鳥。

ファームのフェンスの内側にいるので飼われているのかなとも思ったが、どうやら野生のようだ。


以前、パタゴニアを走行していた時にレアをよく見たが、こんなところにも生息していたのか。


マットグロッソドスル最大の街カンポグランデが近づくにつれて、路面状態は持ち直してきた。

トレスラゴアス~カンポグランデの約330kmは、途中に街が2つある。
街には宿もそれなりにあるのだが、Booking.comやその他予約サイトには出てこない。
Google Maps上に出てくるホテルをタップすると、レビューが出てきたりホームページのリンクが出てきたりするのだが、肝心の料金がどこにも書かれていない。
他の情報はどうでもいい、料金だけを知りたいのだが。

仕方なく、街に着いたら一軒一軒まわって料金を聞く。
昔はこれが当たり前だったが、丸一日走った後の宿探しは一番の疲労感。
なんとなく嫌な予感はしていたが、どこもおそろしく高い。
最安でも120レアル(3144円)。
苦労して聞いてまわった末に安宿にありつけたら報われるが、結局高い宿に泊まることになり、しかもそれが料金に見合わないボロ宿だったりすると、ガッカリ感しかない。

物価というのはそう単純なものではなく、地方に行けば安くなるわけではないし、クオリティに比例するわけでもない。
むしろ変に高いところほど不親切でサービスが悪かったりする、というのはよくあること。

標高が下がったこともあり、日に日に暑さが厳しくなってきた。
朝晩は涼しいが、日中は30℃を超す。
乾燥しているので日本の30℃よりはだいぶ楽だが、それでもブラジルの冬はこんなんなのか。
暑いよ。

コーラを2L搭載しても足りず、ヘバッてきた。
そんな時、ふいに店が出現。

冷えたコーラ2Lとアイスを買って、チャージ。

店の人は、突然現れた僕を怪しい目で見ることもなく、興味津津で話しかけてくれる。
やはりブラジル人はフレンドリーだ。

しばし休憩させてもらって、復活。
ヘバっていても、やっぱコーラとアイスがあれば何とでもなるもんだ。


Campo Grande, Brazil

2328km (Total 139022km)



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