串間→鹿児島

鹿児島県。

突然呼び止められ、家に入れられた。

しゃべり出したら止まらない系のおじさん。
食べ物をどんどん出してくる。

身の上話やら近所の話やら昔話やらを脈絡なくしゃべり続ける。
昨年お母さんを亡くし、今はこの家でひとりでいるそうだ。
僕が口をはさんでもきれいにスルーされ、僕には一片の関心も示さず、おしゃべりマシーンのごとくエンドレスにしゃべり続ける。
程度の差こそあれ、こういう人はよくいる。
ごちそうになったからには僕も聞き役に徹して話し相手になり、でも15分もするともう限界。
立ち去る時も、最後までおじさんはしゃべり続けていた。

大隅半島。

海の向こうに開聞岳(924m)。


ぼちぼちキャンプの季節も終わりかな。
エアコンキンキンの部屋で快適に寝たい。

いざ最南端へ。

2.1kmのトンネル。
歩道は狭すぎるので車道を強行。
段差をつぶして平らにしてくれれば、安全に走行できるスペースを確保できるのにな。

やや長めのアップダウンを繰り返しながら、南へ南へ。

本土最南端、佐多岬。

2012年に岬の管理者が変わってリニューアルされたそうだ。
2001年に来た時はこんなモニュメントはなかった。
宗谷岬に対抗したのね。

朝早かったせいもあってか、人っ子一人いない。
最北端の宗谷岬は大にぎわいなのにね。

↓2001年。

たどり着くと、同じ場所にいる。

向こうに屋久島や硫黄島が見えるらしい。



来た道を戻る。

ここから宗谷岬まで2700kmだって。

またアップダウンを繰り返しながら、汗が吹き出る、ベトつく。
すごい湿度、さすが南国。

鹿屋(かのや)という街で。
雨のため2泊。
1泊2750円。

ネットカフェより狭い。

立体的に荷物を積めるようロフトタイプにしてみるとか、強度のあるフックをたくさん設置して荷物をぶら下げるようにするとか、ちょっとした工夫で空間を有効活用できそうだけどな。

付近にコンビニもスーパーもなく不便な立地だったが、宿の居心地は決して悪くなかった。

ただ、海外の熱帯地方もそうだったけど、暑い国に限ってエアコンが控えめすぎる傾向がある気がする。
地元民はこの気候に適応できているのかもしれないが、よそ者としてはじっとしてても汗ばむ。

晴れた。

前日はかなり強い雨だったが、まだ灰が積もっている。

5月15日から噴火。

わずか1週間で、去年1年間の噴火回数をゆうに上回る勢い。

長~い。


人々はいつも通りの生活。

灰がバサバサと降ってきた。
たまらず手ぬぐいでガード。

シャツも色が変わり。

ああ、洗車したい。

鼻ムズムズ。
口ジャリジャリ。

断続的にまとまった噴煙が放出される。

人智を超えたエネルギー。


警戒レベル3。
レベル5になると道路閉鎖されるらしい。

いざ桜島へ。

以前は島だったが、1914年の大噴火で陸とつながった。
以来、島のようで島ではない。
東側からは道路で陸づたいに行ける。

車が通るたびに灰をぶっかけられる。

灰と汗のミックスでベトベト気持ち悪い。

めくるめく変化する噴煙に見惚れる。
全天で繰り広げられる自然のショー、という意味ではオーロラを見た時と同じ感覚。

こんなところにも民家、どないなってん?

思ってたより桜島は人口多い。
ホテルもあれば学校もある。
いや、建物があるからといってそこに人が住んでいるとは限らない。
人口減少してないわけがない。

インドでは粉をぶっかけられ、

タイでは水をぶっかけられ、

ペルーでは泡をぶっかけられ、

日本の北端では雪に埋もれ、

そして南端では灰まみれに。

ガードしてても顔面真っ黒。

地元民は一生灰と付き合っていくのか。
北海道の雪かきも大概だが、ここは季節も昼夜も関係ない。
気管支炎とか健康被害は出ないのかな。

風上へ。

さっきまでの灰の雨が嘘のよう。
風向きの影響大。

フェリーで鹿児島市へ。
30分ぐらいの間隔で頻繁に行き来している。
410円。

標高1117mでも存在感あるな。

鹿児島市。

どっしりと背後にそびえる鹿児島のシンボル。



鹿児島県志布志市

6328km



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