マヌエルアントニオ国立公園 (Costa Rica)

宿から国立公園入口まで4kmほど。

公園内は、ペットボトルの持ち込み禁止。
僕は水筒は持ってないので、宿で借りた。
食べ物は、サンドウィッチとフルーツのみ持ち込み可。
入園時に荷物チェックをされるが、厳重ではない。

チケットを2枚買ってしまったトラブルを説明し、キャンセルして返金してほしいのだがメールしても返信がない、と訴えたがまったくとりあってくれなかった。

客に対する要求だけはしてくるくせに、客からの要求には一切耳を貸さない。
これがラテンアメリカのクオリティ。

人気の国立公園、混雑を避けるため時間ごとに入場者数を制限しているにもかかわらす、たくさんの人。
来訪者の8割ぐらいがアメリカ人だろうか。
わからんが、聞こえてくるのはほぼ英語。

どいつもこいつも声のボリューム調整をせず、大声でワーワーやかましい。
大多数の人がガイドをつけており、このガイドたちがまた大声でとめどなくしゃべり続ける。
テーマパークじゃないんだけどな。

大自然を楽しむ国立公園のはずが、常にあちこちでうるさいヒト属の気配が絶えず、動物たちもさぞかしストレスだろう。

一番よく見かける、ノドジロオマキザル。


人に慣れており、警戒せずに接近してくる。



だから、野生動物に触れるなと言われとるだろうが。

一番のお目当ては、ナマケモノ。
しかし自分の眼力で見つけるのはムリ。
たいてい人だかりができていて、皆で樹上を指さしている。

指さす方向を見つめても、しばらくはわからない。

カメラをズームしてみると、なにやら毛の塊みたいなものの存在が認識できる。

ほとんど動かないと言われるナマケモノだが、根気強く見つめていると、少しずつ動いてその表情を見せてくれた。

こっち向いて〜

おっ、目が合った?

笑ってる。

てっきりヒトやサルと同じ霊長目かと思いきや、ナマケモノは有毛目でアリクイの仲間。

ほとんどの哺乳類が恒温動物で、体温を維持するのにたくさん食べる必要があるのに対して、ナマケモノは変温動物。
1日に葉を8gほど食べるだけで生きていけるというスーパー低燃費。

ふだんは木にしがみついてじっとしていて、木の一部であるかのように擬態している。
あまりに動かないので毛に苔が生え、その苔が擬態レベルを高める。

ナマケモノの毛に棲む特定の蛾がその苔を食べるため、蛾は苔が生えやすいように環境を整えている。
ナマケモノは週に一度だけ排泄するが、わざわざ木から降りて危険な地上で排泄し、そのフンで蛾の幼虫が育つようになっている。
ナマケモノと蛾はこのような共生関係を結んでいる。

擬態していても樹上ではオウギワシに捕食され、地上では排泄中にジャガーやピューマに捕食される。
攻撃力ゼロ、防御力ゼロ、俊敏性ゼロ。
多くの動物が鬼ごっこ戦略なのに対して、ナマケモノはかくれんぼ戦略。
見つかったらその時点でアウト、なすすべもなく捕食される。

自然淘汰の枠外のような存在、ナマケモノ。
絶滅せずに生存できているのは、一般的に生存に必要と思われる能力がすべてではない、樹上でじっとしてひっそりと生きるスーパー低燃費戦略という独自の生き方もある、そんなことを教えてくれる。




でもけっこうムシャムシャ食べてるな。


日本語上手なガイドに話しかけられた。
僕はガイドのサービスを受けるわけにはいかないのだが、日本語でナマケモノのことをいろいろ教えてくれたり、望遠鏡越しに写真まで撮ってくれたりした。

でもせっかく日本語堪能なのに、日本人観光客は消滅してしまいましたね。

計3匹のナマケモノを見た。
写真をうまく撮れたのは1匹だけ、なかなか難しい。

熱帯のジャングルにシカがいるとは意外。

アグーチ。

これは南米でも何度か見た。

シロバナハナグマ。

トゥカーン。

南米ではtucanoと呼ばれていたが、ここではtoucan。
ポルトガル語とスペイン語の違いなのかな、わからん。


これも独特の鳴き声で、遠くからでもすぐにわかる。



国立公園内にビーチもあり。




遊泳可のエリアもあり、そこは恵体欧米人たちがワーワー騒ぐ場となっている。
あの人たちは本当に、どこでも水着になって泳ぐことに躊躇がないな。

そういえば僕は元水泳部だが、旅先で泳ぐことは滅多にない。
貴重品を守りきれない。
少なくとも人が多いところでは避けたい。

安定のイグアナ。



おもちゃみたいな色。




Manuel Antonio, Costa Rica



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