トレスラゴス→エルチャルテン→エルカラファテ (Argentina)

トレスラゴスからエルチャルテンへ行くには、進路が西向きになる。
進路が西向きとは、向かい風を意味する。

そろそろパタゴニアが本気出してきたか。
下り坂でもギアを思いっ切り落として、力をこめないと進まない。
フラットあるいは登りになるともう、進むなんていうのもバカらしくなってくる。

こうなることは予測していた。
最近の傾向からいって、風が猛威をふるうのは午後から。
なるべく朝早く出発して、走行は午前中に集中する。
午後はもうあきらめて、どこか避難場所を見つけてテントを張ってしまった方がいい。

しかし、避難場所を見つけるまでは進み続けなければならない。
木一本さえ生えていないこの地で風から逃れられる場所といったら、道路下の排水路か廃墟ぐらい。
どちらもイレギュラーに出没するものなので、いつ現れるかは運次第。

昼頃にはストップしてもよかったのに、何も現れてくれない。
何でもいいから何か出てきてくれ。
14時頃、川が現れた。

横風だったら風が抜けて暴風のままかもしれないが、幸か不幸か向かい風だったため、橋の下はウソのように穏やか。

期せずして川で水浴び&洗濯もできた。

今日も向かって行くぜ。

西へ向かうと、再びアンデスの山景色。

あれがフィッツロイか。

フィッツロイ(3405m)。

流氷。

エルチャルテンへとつながる道に入ってから、交通量が一気に増大。
大型バスもよく通る。
これだから、皆が行くような有名な場所っていうのはねー。
決して交通量が多いと言えるようなレベルではないのだが、一度完全な静寂に心地良くなってしまうと、ちょっと車が増えただけでもナーバスになってしまう。

キツネ。

いいツラ構えだ。



なるほどね、これは景勝地。


エルチャルテンの街が見えてきた。

今までの街とは明らかに異なる、ツーリスト仕様の街。
やっぱ落ち着かんな。

ホステル兼キャンプ場でキャンプ。
1800ペソ(936円)。

吹きっさらしじゃねえか。

パタゴニアでキャンプ場を営業するなら、防風対策は不可欠。
ここはただの空きスペースをキャンプ場にしているだけで、キャンパーへの配慮は何もない。
しかもちょっといない間にスプリンクラーが回って、周辺を水浸しにされていた。

フィッツロイ周辺のトレッキングというのも特にそそられないし、このキャンプ場に長居したくなかった。
何よりも、ツーリスティックすぎて旅行者だらけで落ち着かない。
エルチャルテンでは何もせず、1泊だけで撤退。

翌日。

来た道を戻る。
鬼の追い風&下り。
こがなくても座ってるだけでビュンビュン進む。
これを逆方向から来るなんて考えたくもない。
でも逆から来たんだよなー。
4時間で88km進んだ。

遠くにフィッツロイがまだ見える。

エルチャルテンからエルカラファテへ向かう。
その中間地点にホテル&レストランがあり、ちょっと立ち寄ってみた。

特大クリームパイとミートパイで900ペソ(468円)。

やっぱ安いな。
ここで泊まってもよかったが、風次第でどうなるかわからないので進める時に進んでおいた方がいい。

この日は朝の出発が遅かったにもかかわらず145km進めた。

翌日。
まさかの無風。

こんな日もあるんだな。




エルカラファテへとつながる道に入ると、さらに交通量増大。
まるで都市部のハイウェイのよう。
ドライブマナーも、いかにもアルゼンチン人らしく粗暴になってきた。
すれ違うたびにクラクション鳴らしてくるアホバイク死ね。

やはり皆が行くような有名な場所へ行くというのは、それだけストレスがかかってくる。
気分も下がる一方だ。



El Calafate, Argentina

10282km (Total 146976km)



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