リガ(Latvia) → ヴィリニュス(Lithuania)
ラトビアも国土の半分以上が森林。
時折現れる静かな街。
そしてフラット。
そして降ったりやんだり。
リトアニア入国。
現代においてはとても存在感の薄い小国のリトアニアだが、かつてはヨーロッパ最大級の領土を有する時代があった。
中世、ほぼ山のない平坦なウクライナ、ベラルーシ、ポーランド等はかのモンゴル帝国にたやすく侵攻された。
モンゴルが撤退した後、その空白を埋めるようにリトアニアが領土を拡大。
16〜18世紀はポーランドと結託してポーランド・リトアニア共和国として人口1200万人を有する大国となった。
ポーランドとの結びつきが深い関係で、リトアニアはカトリック。
まとめると、
【エストニア】
フィンランド寄り、宗教色薄い、ウラル語族
【ラトビア】
ドイツ寄り、多宗派、インド・ヨーロッパ語族
【リトアニア】
ポーランド寄り、カトリック、インド・ヨーロッパ語族
「バルト三国」と一括りにしても、特徴はまったくバラバラ。
ヨーロッパの複雑さがよく現れている。
現在のリトアニアの国土は北海道の8割ほどで、全盛期の14分の1。
人口280万人。
Sunny Nights Camping。
€15(2781円)。
雨のあたらないステージ上にテントを張らせてくれた、なんてありがたい。
ステージのソファで寝そべっていたおじさんが、なんと日本語を話せる人だった、しかも関西弁。
こんなところで日本語で会話できるなんて、彼もこんなところに日本人が来るなんて、と驚いていた。
彼は国籍はイタリアだが南アフリカ出身で、日本人と結婚して日本に住んでいたこともあり、中国に住んでいたこともあって中国語も話せる、という謎の放浪人。
今はこのキャンプ場で仕事をしながら住んでいる。
他にベルギー人女性が仕事をしながらここに住んでいる。
元彼が日本人だったそうで日本語を少し知っている。
腕にはラーメンの絵のタトゥーが彫られている。
なんだか変わった人たちだな。
キャンプ場によっては、こういうくつろぎスペースがないところもある。
ここはゆっくりできるな。
ゆっくり食べたいんだけど…
オーナーはリトアニア人。
自家製リンゴ酒をいただいた。
翌日。
出発しようとしたら、またスポークが折れていることに気づいた。
リガの店で予備スポークを買っておいたのだが、ここは街というより小さな村で、自転車屋などない。
しかし、ここのオーナーはサイクリストで自転車旅が好きな人。
工具がそろっている。
僕ももちろん工具さえあればリペアできるのだが、オーナーが率先してスポーク張り替え作業をやってくれた。
そして、雨。
なかなかやまない長い雨。
連泊。
ゆっくり寝て、関西弁のイタリア人と話をして、良い時をすごした。
村には小さなスーパーがあり、歩いて食料を買い出しに。
翌日。
出発。
リンゴ酒を持たされた。
霧。
リトアニアは、森よりは農地が多い。
洗濯物が永遠に乾かない。
十字架の丘。
おびただしい数の十字架。
正確な起源は明らかになっていないが、19世紀のロシア帝国に対する蜂起に関係していると考えられている。
ソ連時代は、宗教を弾圧する社会主義によって数千本が撤去された。
非暴力の抵抗や平和の意味がこめられている。
特定の管轄下に置かれておらず、出入りは自由、誰でもここに十字架を置くことができる。
街の名前、リトアニア語が難しくて読めないしおぼえられない。
日がさしてきた。
洗濯物、なんとか乾きそう。
ショッピングモール、RYO。
自分の名前以外でこのスペルは初めて見た。
リトアニア語というわけではなく、ショッピングモールに名付けられた固有名詞らしい。
発音は「リョウ」ではなく「リィオ」みたいな感じ。
久々のWarmshowers泊。
夫婦と2人のお子さんと、犬。
皆、流暢な英語を話す。
ソ連時代をすごした高齢者は別だが、若者はネイティブ並みに英語が上手。
15歳の息子さんは僕よりもはるかに背が高く、いかにも現代的なオタク気質で、僕が日本人だと知るとアニメの話をしゃべり続けた。
娘さんも日本のアニメや映画が大好きのようだ。
家がデカイ。
間隔が広い。
リトアニアの平均年収はバルト三国で最も高く、日本とだいたい同じぐらいの水準。
平均年収や1人当たりGDPといった指標で単純比較することはできないが、日本でこんな広い家と庭は平均年収じゃとてもムリだし、高所得者だとしても都市部じゃムリ。
バルト三国では、トイレにトイレットペーパーを流すことができない。
道路環境は、バルト三国ではリトアニアが最も悪い。
めずらしく雲ひとつない快晴。
気温上昇。
この日はなんと28℃までいった。
南下してきたというのもあるだろうし、夏本番がやってきたというのもあるだろう。
それとも南のヒートドームがここまで届いてきているのか。
カウナスという街から首都ヴィリニュスまでは、自転車歩行者禁止の高速一本道。
検索すると、複雑にまわり道しなければならないようだ。
また未舗装。
一国の二大都市を結ぶまともな一般道がないとはどういうことか?
砂っぽい道。
タイヤが沈むので乗れず、押して歩く。
これ、ほんとにたどり着けるの?
だから、これはもう道路じゃないって。
線路を渡らされ、
渡った先も草だらけで。
軽い毒性のある草でも生えているのか、足首がヒリヒリと痛む。
どうして首都に近づくほどワイルドになっていくの?
ハエと蚊の猛襲を食らう。
自転車も足も泥まみれ。
Googleさんによると、残りの30kmほどは高速走行ができるらしい。
でも、どう見ても自動車専用道。
自転車歩行者禁止の標識は出ていないものの、本当にここを走っても良いものなのか。
しかし他に道はないし、あったとしてもまた森の中の泥道みたいなので、これはもう強行突破するしかない。
20kmほど高速を突っ走り、お咎めなしでなんとか逃げ切った。
いや実際他のサイクリストたちがどうやってこの区間を乗り切っているのかはわからない、ふつうに高速走行許可されているのかもしれない。
ヨーロッパとしては思いのほかアドベンチャーな一日であった。
Vilnius, Lithuania
850km