帯広→旭川
帯広。
ライダーハウスに投宿。
事前に電話して予約する。
今は閑散期なので予約は不要かもしれないが、いずれにしても到着したらオーナーに電話して、宿泊する上での説明を受ける。
オーナーはここにはおらず、最後まで顔を合わせることはなかった。
説明とは、主に止水栓に関すること。
トイレ、シャワー、洗面、洗濯、何をするにも水を出す前に栓を開けて、用が済んだら必ず閉める。
北国出身でないとピンとこない話だが、これを怠ると水道管が凍結してしまい、修理するにも費用がかかるとのこと。
1泊1500円(夏季は1000円)。
シャワー1回100円。
洗濯機、乾燥機はコイン投入式。
寝具を使う場合は+300円。
現金のみ。
夏季は混雑して相部屋になる可能性がある。
今は客はほとんどおらず、悠々独占。
さすが北海道、広々としたガレージ。
帯広のご当地メニュー、豚丼。
ご当地グルメという概念が存在するのも、日本だけかな。
ほとんどの国では、そもそも食に対する意識はそこまで強くなく、似たようなもんばっか食っている。
北海道という一エリア内だけでも、街ごと地方ごとに名物が楽しめる国なんて、世界的にはきわめてめずらしい。
2泊した。
ライダーハウスは正確には西帯広にあり、帯広の中心地からはけっこう離れている。
2日目に帯広中心地に行ってみようかなとも思ったが、部屋でひたすらダラけることを優先して、結局ほとんど出歩かなかった。
十勝川。
帯広、雪ないねー。
さびしいわー。
この後、幅員減少、交通量増大。
道幅が狭くなるととたんに交通量が増える、しかも大型車が増える、という法則は世界各地で体験してきた。
ひたすら耐える。
国道が分岐して、ようやく交通量減少。
ホッとする。
再び山へ。
大雪山とかいう強キャラのネーミングに期待。
このあたりは、北海道のど真ん中。
時々温泉郷が現れるぐらいで、街らしい街はない。
北米、北欧、シベリア、など北極圏界隈で共通する植生。
緩やかに標高を上げていく。
静寂。
なんたって交通量が少ないのが一番助かる。
北海道道路最高地点、三国峠(標高1139m)。
ここがハイライトのひとつと期待していたのだが。
どんな極寒かと思いきや、気温-5℃、ぬるいっ。
雪もそこまで多くはない。
勾配も緩く、スイスイ登れた。
北海道の本気を知りたい。
車で来ていた若い夫婦に声をかけられ、お菓子をいただいた。
下り。
石狩川。
日本三大河川のひとつ。
長さは信濃川、利根川に次ぐ日本3位。
三国峠のすぐ西にある石狩岳を水源とし、札幌近郊の日本海へと注ぐ。
北海道最高峰、旭岳(2291m)がうっすらと。
トンネル多数。
幅は狭いが交通量が少ないのでそこまで脅威ではない。
小さな温泉郷で。
トイレ付き駐車場の片隅に設営。
バレたら絶対追い出されそう、でも見られている気配はなかった。
この夜、強風でテントが暴れまくり、よく眠れなかった。
これじゃ翌日は走行不能かとも思われたが、走り出してみると問題なくいけた。
山を降りると、また豪雪。
標高と積雪量はあまり関係ないのか。
日本海側から吹く湿った西風が、山にぶつかって雲を形成することで、北海道の西側は多雪地帯、東側は空っ風となって乾燥する。
未舗装路でおなじみのコルゲーション。
車が繰り返し通行することで路面が波状に凸凹になる現象。
雪道でも同様に形成される。
国道から逸れて、より交通量の少ないローカルロードへ。
461km