札幌 2

札幌は想像以上に大都市。

日差しを受けると多少暑いが、空気は清々しく、すごしやすい。

東北地方のクセの強い方言から一変して、北海道には多少の方言はあるもののアクセントは標準語と大差ない。
東京との違いはいろいろあるかもしれないが、街を歩いていてもなんら違和感はない。

北海道が正式に日本になってからまだ155年しかたっていない。
民族的にも言語的にも異なるアイヌ人が暮らしていたこの地を、ロシアの南下を牽制すべく日本が先手を打って制圧した。
本州各地から移住してきた日本人たちが北海道を開拓したため、言葉はさほどクセのない標準に近いものとなった。
長い時間をかけて固有の方言が形成された東北から、海を越えてさらに辺境の島へ渡ると逆に標準的な日本になる、という違和感ならある。

ラーメン。

つけ麺。

スープカレー。

札幌では複数の宿を渡り歩いた。

さすが北海道、宿では日々サイクリストたちが入れ替わる。
2001年に日本一周した時は日本人サイクリストにしか出会わなかったが、今回は今のところ外国人サイクリストしか見ていない。

Wise Owl Hostel Sapporo。
ここは今まで泊まったホステルの中でも最上級。
料金は日によって変動が激しいが、この時は2300円ほど。

各部屋に、リビング、ダイニング、キッチンがあるホステルは初めてかもしれない。

キッチン完備、調理器具も真新しいものがそろっている。

レセプションがあるフロアにも、広々としたキッチン、ダイニング、リビングがあるのだが、わざわざ別階に移動しなくても自分の部屋で完結できるから楽。

ようやく外食グセを終わらせて、自炊スタート。

自分でおかずをつくらずとも、米をおいしくいただけるアイテムが無数にある。

海外のスーパーでも不便を感じたことはあまりないが、帰国して日本のスーパーを見てみると、食材の豊富さが異常。
つくづく、ここは食の国。

ベッドは極狭。
この区画に8人。

客層は、圧倒的に外国人。
海外の宿で出会う欧米人は、陽気にあいさつしたり、初対面でもガンガン攻めてくる人が多いが、日本の宿で出会う欧米人は、あいさつは小声だったり、うつむいて無言でスルーしたり、態度や振る舞いも日本人的になるからおもしろい。
アジア人は、ドミトリー室内でスマホを鳴らしたり電話したりなど、民度がまだ追いついていない。

また祭りやってる。

無数の出店。
すごいにぎわい。

ここは本当に人口減少国?

若者も多い。
ニュースを見ていなかったら、日本衰退なんて言われても信じられないだろう。

片っぱしから食い尽くしたいぐらいだが、この混雑。
行列もすごくて何も買えない。

クレープ食べたい、でもこの行列には加われない。

新居。

札幌のシェアハウス。
さすがに東京のシェアハウスより広くて安いけど、激安というほどでもない。
住人は9割外国人。

梅雨と気狂いじみた暑さが迫りくる本州から逃れ、ここなら快適にすごせるだろう。
しかし部屋にはエアコンはなく扇風機のみ、これで夏を越せるのか。

虫歯がひどいことになっているので、しばしここで歯医者に通う。

仕事もしてみる。

東京以外で部屋を借りて住むのは初めて。
長期ではなく期間限定だけど、うまく生きていけるかな。

過去の国内走行歴。

赤線 - 1996~
黒線 - 2024~

2001年に日本一周してから23年。
今の自分の目で今のこの国を、時々こうやって立ち止まりながらも、ゆっくり見ていきます。


北海道札幌市

1761km



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