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伊勢→熊野

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伊勢神宮内宮から南へ伸びる細い道。 五十鈴川に沿って登る。 大型車の通行は不可能。 ほぼ地元民だけが利用する生活道路のようだ。 こんなところにも民家が点在している。 救急や火事の際は、ヘリでレスキューが来たりするのかな。 車はほぼ通らず。 人工音なし。 自然音だけ。 良い道を見つけた。 やはり日本で自転車旅するなら海沿いか山奥だな。 市街地は避けられるものなら避けたい。 剣峠。 標高わずか350mでもたいそうなネーミング。 わずかな高度でも険しさと眺望が得られる、おトクだな。 下って、海へ。 複雑に入り組んだ地形。 風は吹いても波は立たず、穏やかな海。 やはりトンネル盛りだくさん。 でも意外と新しくて広く、さほど脅威を感じない。 漁村ばかりで目立った街はないが、コンビニあり銭湯あり、困ることはない。 しかし目星を付けていた公園にたどり着くと、「キャンプ禁止」の看板が。 そもそもキャンプが許可されている公園なんて存在しないだろう。 おそらくここは穴場でキャンプする人が多く、神社と隣接しているというのもあってか、強めの禁止看板が設置されているのだろう。 かといってもうそんな移動する気にもなれない。 すぐ近くの草地で張った。 誰もいないし、公園の敷地外ならセーフでしょ。 しかしこの夜、二組のキャンパーがいた。 一組は浜辺でテントを張り、一組は公園の前で車中泊していた。 やはりここはキャンプしたくなる穴場なんだな。 尾鷲。 複雑な地形、海沿いの道もしばしば山奥へ入り込む。 カモシカ? ニホンカモシカ。 名前はシカだが見た目はヤギっぽく、でも分類上はウシの仲間。 群れずに単独行動する。 日本の固有種。 世界中で数多の野生動物を見てきた僕だが、何気にカモシカを見るのは初。 リアクションは他の野生動物と同じく、フリーズして数秒見つめ合った後、独特の鳴き声を上げて逃げて行った。 クマもいるんだろうな。 1~2km級のトンネルがゴロゴロある。 2001年に日本一周した時も、紀伊半島の川はどこも清流だったことが印象に残っている。 コンビニもない山奥だが、ホテルの日帰り温泉を利用。 そのホテルの隣の公園でキャンプ。 寂れた山奥の公園でもトイレがあり、トイレットペーパーあり、水も出る。 やっぱりちゃんとしてるな。 夜、シカたちが公園を駆けまわっていた。 和歌山県西牟婁郡白浜町日置 3480...

伊勢

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紀伊半島に上陸。 ここから関西弁。 伊勢神宮。 あらゆる神社の最高位。 外宮(げくう)。 一日を通して降水確率80%の予報が大ハズレ。 日本の創世記、日本人のルーツにも関わる伊勢神宮。 その伊勢神宮に、現代日本の俗世サービスの結晶である快活CLUBから、徒歩で参拝。 Tシャツ短パンサンダルの無礼に御容赦を。 たとえば京都なんかは、度を越したオーバーツーリズムで当面は近寄る気にもなれない。 しかしここは混雑というほどでもなく、しかも大半が日本人。 静かでホッとする。 外宮では、食物を司る豊受大御神(とようけびめ)が祀られている。 外宮の正宮(しょうぐう)。 この先は撮影が禁じられている。 外宮のすぐ北にある、月夜見宮(つきよみのみや)。 ここでは、月読命(つくよみのみこと)が祀られている。 月読命は、天照大神(あまてらすおおみかみ)の弟。 内宮(ないくう)。 外宮から南東に4kmほど離れている。 内宮では、天照大神が祀られている。 日本各地にある天照大神を祀った神社の総本社が伊勢神宮内宮である。 五十鈴(いすず)川。 「川に投銭をしないでください」という看板があるにもかかわらず、川底には多くの硬貨が沈んでいる。 外宮にも内宮にも、無数の小さな神社がある。 20年ごとに新しく建て替えているため、さほど古さを感じさせない。 総計125の神社の集合体が伊勢神宮。 敷地の広さも日本一であり、伊勢市の20%が伊勢神宮。 内宮の正宮。 ここから先は撮影が禁じられている。 歴史とは、ひとつの権力である。 天武天皇が古事記と日本書紀を編纂させたのは、天皇の権威を根拠づける意図があった。 神話は事実と創作の混織であり、国ごとに権力者によって管理されてきた。 天皇は、日本の建国神話の主役である天照大御神の血統であるとし、太陽の女神として華々しく描く必要があった。 国を治めてきたのは権力者によるこういったストーリーであり、現代の我々の意識下にもそれは流れている。 以前は五十鈴川に放たれていたが、硬貨を喉に詰まらせるコイが後を絶たないため、現在は池で保護されている。 久しぶりに、すき家でキング牛丼を食べた。 なんと、1880円。 値上げしすぎでしょ、牛丼1杯に1880円って。 しかもたいして腹膨れないし。 定食2人前頼んだ方がおトクだな。 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町 3389km

静岡→伊勢

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やべぇ。 タイヤがやべー。 細かいひび割れはけっこう前からだが、いつの間にこんな大きな亀裂が。 これでパンクもなくまっとうに走れているのが不思議。 いつバーストしてもおかしくない。 早急にタイヤを入手しなければ。 東京にいるうちに買っとけや、というご指摘はごもっとも。 悔んでももう遅い、ここで何とかするしかない。 ここは静岡市、まあまあの都市。 近辺の店に片っ端から電話して聞いてみたが、ない。 シュワルベ自体は置いてたとしても、ちょうど欲しいサイズがある可能性は高くない。 26インチ全盛期ならまだしも、今はタイヤの径も多様すぎる。 やむなく、Amazonで注文。 滞在先の宿に配送。 数日間、やることもなくただ待つ。 天気崩れて雨降りがちだったからちょうど良かったんじゃないか、と自分に言い聞かせる。 海外でシュワルベを入手する難しさを思えば、これぐらいのロスは軽い。 日本にいればたいていのことは何とかなる。 無事、入手。 今回はマラソンプラスではなく、ノーマルなマラソン。 4608×2=9216円。 2023年にニュージーランドで買ったマラソンプラスは、ざっと18000kmほど走行。 本当に驚異的なタフネス、お疲れさまでした。 今は「グリーンマラソン」という名称。 リサイクル素材でエコフレンドリーになっている。 安倍川。 静岡と焼津の間の難所、大崩海岸。 海の上を走ったりして楽しい道なのだが、通行止め。 2024年7月の崩落、今なお復旧されていない。 Google Mapsのルート検索だと自転車歩行者は通行可として表示されるが、だまされてはいけない。 地元のロードバイカーが声をかけてきて、丁寧に迂回ルートを教えてくれた。 大きく迂回して、国道1号で行くしかないそうだ。 国道1号までもまあまあの距離。 静かな川沿いの道を行く。 桜は、タイヤを待っていた数日間が満開予想日だったが、ぐっと気温が落ちたためか、今ひとつ咲ききらず、華やかさに欠ける。 国道1号から焼津市街を抜けるルートは、走りにくいことこの上なかった。 ただでさえ迂回路なのに途中で自転車歩行者禁止のバイパスになってさらに迂回させられたり、線路を越える陸橋が自転車歩行者禁止でまた迂回させられたり、ただの交差点に横断歩道がなくて自転車歩行者は地下道をくぐらされたり、などなど。 障害物競走でもやってるかのよう。 御前...